コロナ禍の影響で1週間順延され、さらに雨天で1日順延してようやく迎えた秋の開幕。入れ替わって開幕カードとなったR-Wの先発は池田陽と西垣、また立教は1年生の田中祥を2番サードで起用してきました。すると初回その田中祥のもとに3度もファールフライが飛び、1つ落球したものの大事には至らず無失点。すると立教は直後に1死3塁から黒岩の二ゴロの間に先制、3回は1死満塁から山田の遊ゴロの間に1点、5回には山田のタイムリーと効果的に加点して試合の主導権を握ります。
一方の早稲田は2回に無死2・3塁のチャンスも789番倒れ無得点、4回には1死2・3塁も89番倒れ無得点。西垣にとっては2度の自援護失敗という逆境のなか7回を投げ切って降板も、2番手の加藤が東に打った瞬間のソロを被弾。9回はリーグ戦初登板の齋藤正がアウト3つをすべて三振で奪い無失点、打線の奮起を促すも、宮の前に無得点に終わり試合終了。立教が完封リレーで開幕戦を飾りました。

続いて第2試合。思えば慶應が前回選手権で優勝した34年前の秋の開幕戦では志村を下してリーグ戦通算199勝目を挙げており、今回もその再現と行きたいところでしたが、先発の井澤が初回暴投で先制を許すと、2回は2アウトから死球四球で走者を溜め、福井のフライを安田が見失い2点タイムリー…。さらに廣瀬にも2ランと畳みかけられ、やらずもがなの4点を失うと、3回にも朝日にタイムリーを浴びてこの回限りで降板となります。2番手は古賀がリーグ戦初登板も1死も取れないまま4点を失い、続投した5回も無死満塁として降板。リリーフの小宗が全走者を下山若林の連続タイムリーで還してしまう厳しい展開となります。
打線はようやく4回井上慶のヒットから2死2塁のチャンスを作ると松岡泰がレフト前に運び、返球の乱れる間に井上慶が激走して生還!しかし後が続かずに慶應先発森田を6回1失点で降板させてしまうと、2番手はリーグ戦初登板の笠井。丁度水越の打順での登板で、明和対決に期待が高まったものの、代打中井を出されすれ違い…。その中井が四球を選ぶも後続倒れ、9回には生井から山崎のリーグ戦初ヒットとなるセンター前、さらに櫻木死球でチャンスを作るも、奥田勇が遊ゴロに倒れ試合終了。守備の乱れが響き、厳しい秋の出だしとなりました。

慶大 - 東大 1回戦
K 141 430 101 15
T 000 100 000 1
K ◯森田-笠井-生井
T ●井澤-古賀-小宗-松岡由-西山

50安打への道

宮﨑(3年) 本日 1安打 → 通算 15安打
井上慶(4年) 本日 1安打 → 通算 15安打
松岡泰(3年) 本日 2安打 → 通算 11安打
山﨑(4年) 本日 1安打 → 通算 1安打 (NEW!)

100奪三振への道

井澤(3年) 本日 3奪三振 → 通算 47奪三振
小宗(4年) 本日 1奪三振 → 通算 29奪三振
松岡由(2年) 本日 2奪三振 → 通算 2奪三振 (NEW!)
西山(3年) 本日 1奪三振 → 通算 25奪三振

横浜が優勝 2大会ぶり19度目の頂点

https://www.kanaloco.jp/sports/baseball/hsbaseball/article-597774.html
金沢区対決となった決勝は序盤から横浜の打線が爆発。1日空いて休養十分の横浜創学館先発山岸から4回までに11点を奪い、試合を決定づけます。投げては1年生ながらこの大舞台の先発に抜擢された杉山が好投し、最後は金井が1球で締めて試合終了。横浜が3年ぶり19回目の優勝を果たしました。
大会途中で城郷・藤沢工科・東海大相模の辞退という悲しい出来事はあったものの、優勝校を決めることができたのは何よりのこと。横浜には神奈川全チームの思いを背負って戦い、春に続いて優勝旗を神奈川に持ち帰ってきてほしいですね!

2年ぶりに有観客の夏が戻ってきたということで保土ヶ谷へ。初日から分散開催のため開会式や始球式はありませんでしたが、厚木の杉山主将による力強い選手宣誓が行われました。
 

第1試合は県立商工vs横浜立野。県商工は初回、立野の先発大浦から2死1・2塁のチャンスを作ると、臼井がレフト線へのタイムリー3ベース。さらに潮田のタイムリーで、3点を先制します。立野もその裏、県商工の先発篠田から永井が左中間を破るタイムリーで1点を返し、打撃戦を予感させるスタートとなりましたが、一転2・3回と両者無得点が続きます。
試合が再び動いたのは4回。県商工は連打とバントで1死2・3塁と攻め立て、篠田がスクイズを外され2死3塁となるもヒッティングに切り替えてタイムリー。5回にはこの日3安打目となる潮田のタイムリーなどで3点を追加し、コールドを視界に捉えます。しかしその裏、ここまで好投を続けていた篠田の制球が乱れ、3つの死球などで3点を失うと、なお2死満塁から山下のサードへのゴロを二塁走者がタッチを掻い潜るタイムリー内野安打となり、一気に2点差まで詰め寄ります。
試合は終盤に入り、7回に県商工はゴロの間に1点を挙げるも、立野もその裏、県商工2番手の田中から山下が犠飛。続く8回にも無死1・3塁と攻め立て、ついに県商工は背番号1の臼井がセンターからマウンドに登ります。臼井は投ゴロの間に1点を失い1点差に詰め寄られるも後続を断つと、9回も無死2塁のピンチを凌いで逃げ切り。古豪復活を目指す県立商工が激戦を制しました。

1時間半のインターバルの後、第2試合の相模田名vs横須賀工業が開始。田名は初回望月のタイムリー2ベースで先制すると、3回には3四球で得た1死満塁のチャンスに梅田が犠飛。その裏横須賀工4番塩島の犠飛で追い上げられるも、5回1死3塁から投ゴロを一塁送球した瞬間に三走がスタート、判断良く生還!ヒットこそ少ないもののそつなく点を重ねて主導権を握ります。
田名は先発の篠田が6回1失点と役目を果たしてライトに退き、代わってライトの梅田がマウンドへ。7回は無失点に抑え、8回の守備に入ろうとしたときに、これまで再三堅守を見せてきたショートの横川の足が限界に達して起き上がれず…。まさかのアクシデントも、代わりに入った足立が早速飛んできたゴロを無難に捌き、無死2塁のピンチを脱出。9回も無失点に抑え、相模田名がロースコアの接戦を制しました。

ここまで1勝1敗、勝った方が東都4部優勝となる東京工業大vs東京都市大を観に大田に行ってきました。生憎の雨でしたが、入替戦が来週月曜に迫っているということで、第2試合の3部最終戦を中止にした上で30分遅れで試合開始。東工大の先発は稲垣、武蔵時代は1つ下の小宗との二枚看板で夏ベスト16の立役者となりましたが、月日は流れ東工大の大黒柱に成長しました。その立ち上がりは都市大の先頭牧野に浅く守ったレフトの頭上を越える2ベースを浴びると、2死1・2塁から奈良にセカンド後方に落ちるタイムリーを許し失点。しかし後続を断つと、2回の1死2・3塁はスクイズをホームで刺して切り抜け、4回はバント悪送球2つで無死満塁のピンチを迎えるもスクイズが投飛ゲッツーとなる幸運。最速110キロ台ながら相手の打ち気を上手くはぐらかし、4イニングを1失点にまとめます。
一方都市大の先発は塚田。コンスタントに120キロ台後半を出す速球の前に東工大は初回無得点に終わるも、2回に牧がレフト線への2ベースで出ると、続く森合が三塁線を破るタイムリーで同点。3回には四球盗塁犠打で1死3塁とし、前川のタイムリーで勝ち越しに成功します。
リードした東工大は5回から継投モードへ。まずは2番手に1年生の清谷、入学して間もないこの時期に驚きの起用でしたが、100キロ台のストレートと90キロ台の変化球で三者凡退。6回は3番手の山中が無死2塁を凌ぎ、リードを保って終盤に突入します。
そして7回は4番手の長。ここまでの継投の中で最速の120台半ばを出すも、連打から送られ1死2・3塁。初回タイムリーの奈良を迎えた場面で、バッテリーは申告敬遠を選択。次打者を三振に打ち取り、続く新山を追い込むも、外いっぱいのボールに合わせられた打球はライト前に落ちる2点タイムリー…。都市大が逆転に成功します。
逆転した都市大は8回から金城を投入。4部では破格の130キロ台をサイドからポンポン投げ込んでくる相手に東工大はノーヒットに終わり、そのまま試合終了。東京都市大が4部優勝を果たし、成蹊大・芝工大と三つ巴の入替戦に臨むことになりました。
 

第70回全日本大学野球選手権記念大会 決勝

3年前は統計検定と重なり、一昨年は雨の影響で月曜に順延、そして昨年は大会中止。実に 4年ぶり に選手権の決勝を観ることができました。慶応義塾大が増居、福井工業大が南大の先発で始まった試合は初回2死から下山がサードのファンブルで出塁すると、続く正木がバックスクリーン右に先制の2ラン!2・3回は無得点に終わるも、4回に1死3塁として南大を降板に追い込むと、2番手の祝原から橋本典が犠飛。なお2・3塁と攻め立て、福井工大はここが踏ん張りどころと見て立石を投入も、廣瀬のゴロをサードが悪送球する間に2者生還(記録は1ヒット1エラー)。5回にも橋本典が2打席連続の犠飛を放ち、増居に援護をもたらします。
しかし福井工大もやられるばかりではなく打線で圧をかけ続け、増居は球数が嵩む展開。4回まで無得点も、5回1死1塁から佐藤が右中間を破るタイムリー2ベース、さらに2死から長峯がレフト前タイムリーを放ち、2点を返します。
5回を終えて慶應4点リードとは言え、相手は2度の2桁得点を経て決勝に上ってきただけに予断を許さない状況でしたが、6回に正木北村がアベックで猛打賞を決める連続タイムリーで貴重な追加点。増居はその裏を三者凡退に抑え、6回2失点と先発の役目を果たします。
そして7回からは今大会初登板の生井。応援無しだけに一段と響き渡る絶叫投法で2イニングを無安打無失点に抑えると、打線は9回、2死から満塁として渡部遼がライト前2点タイムリー、そして今日ここまで無安打の下山が初球をライトに3ラン!ダメ押しの5点を挙げます。
そして9回裏のマウンドは橋本達。福井工大も代打攻勢を繰り出しますが、圧巻の三者連続三振で捻じ伏せ試合終了!決勝では歴代最多となる11点差の圧勝で、慶應が34年ぶり4回目の優勝を果たしました。

試合終了後は堀井監督・福井主将・正木のインタビュー。点差こそついたもののそれほど力の差は無かった、ツキがあったと振り返る堀井監督、ベンチ入りメンバーだけでなく部員全員での勝利を強調する福井主将、そして緊張して先発に臨んだ増居を援護する値千金の2ランを放った正木と、それぞれがこの優勝を通過点としてその先を見据えていました。
  

MVPは正木、最優秀投手は防御率2.77で2勝を挙げた増居、首位打者は.563(=9/16)で渡部遼、そして敢闘賞は木村。決勝こそ無安打に終わり最多安打記録の更新はならなかったものの、北陸リーグ初となる決勝進出の立役者となりました。
さて、応援無しという物足りなさはあったものの、全連盟が代表校を送り込み、棄権無しで大会を完遂できたというのは何よりの明るい話。秋もこの流れに乗り、賑やかな神宮大会が観たいですね!

練習さえ満足に行えない高校も少なくない中、176チーム(189校)が抽選会に集結。夏の神奈川大会の組み合わせが決まりました。
https://www.kanagawa-baseball.com/summer/2021/

初戦の目玉はやはり慶應vs桐蔭。12年前は桐蔭がシード落ちしたことで3回戦での対戦でしたが、今回は両校ノーシードにより何と1回戦での激突となりました。他にも藤沢翔陵vs法政二という甲子園経験校同士のカードも実現。なお大会初日から複数の球場で同時開催となるため開会式はありませんが、保土ヶ谷で行われる選手宣誓は厚木の杉山主将に決まりました。
…と大会の準備は着実に進んでいるものの、まだまだ多くの難題が待ち構えている状況。何はともあれ無事に大会が行われてほしいですね!

一昨年の秋 以来となるプロ一軍の試合を観にハマスタに行ってきました。中5日での先発となった坂本は初回牧原大・栗原にヒットを浴びて1死1・3塁のピンチも、柳田を三飛、中村晃を二ゴロに打ち取り無失点スタート。するとその裏、ソフトバンク先発のレイから桑原ヒット・佐野四球で走者を溜めてオースティンが左中間に3ラン!幸先良く先制します。
さらに宮崎もヒットで続き、一気に畳みかけたい場面でしたがソトが5-4-3に倒れ3点止まり。すると2回以降はレイに立ち直られてしまいますが、坂本も負けじとソフバン打線を翻弄。6回先頭の今宮をヒットで出してクリーンアップを迎えた場面もゴロ3つに抑え、6回無失点と文句無しの結果を残しました。
あとはこのリードを守り切るべく7回はエスコバーが登板も、先頭バレンティンのピッチャー返しが腕を直撃…。治療を受けて復帰も、甲斐に繋がれ、今日ここまで2安打の8番松田に粘られた末にライトに同点弾……。続く真砂のピッチャー返しは上手く処理して投ゴロ、後続も抑えて同点止まりも、坂本の勝ちが消えてしまいました。
この攻撃でレイは代打を出され降板し、2番手は泉。その代わり端を今日ここまで無安打のソトが右中間を破る2ベースで攻め立てると、1死から8番大和がフェンス直撃のタイムリー2ベース!再度勝ち越すと、8回を山崎が桑原のスーパーダイビングキャッチにも助けられ無失点で抑え、9回は三嶋が圧巻の3人斬りで逃げ切り。王者相手に2勝1分けと望外の結果を収めました。