先発は鈴木と加賀美。鈴木はいきなりヒットを浴び、その後エラーもあって1死1・3塁のピンチ、ここで佐々木に犠飛を打ち上げられ先制を許す展開。しかし直後に内海のファインプレーが飛び出し1点で抑えます。
しかし初回の失点というと(早稲田戦のことはさておいて)思い出されるのは対慶應1回戦。これで吹っ切れて調子を上げていけばとの期待通り、ヒットは許すものの要所を締めて更なる点を与えません。一方の打線は先制された直後、内海がヒットで出塁→鬼原バント→高橋タイムリー の美しい流れですかさず同点に。4回にも2死2塁から鈴木がヒットを放つも、高橋が本塁憤死で勝ち越しはならず。判断は間違ではなかったと思いますが、返球が的確でした。
1-1、同点のまま試合は進み、試合の山場は7回でした。まずは表の法政、四球で出たランナーを送り、ヒットが続いて1死1・3塁。しかしここで鈴木が踏ん張り、長谷川を二飛、満塁にした後佐々木を投ゴロに打ち取ってピンチを脱します。そして裏の東大、ほぼ同じ展開で1死1・3塁のチャンス。しかし大坪がスクイズを決められず3塁走者タッチアウト、大坪も倒れて無得点。
均衡は破れず、プロの試合も勿論無いのでそのまま延長に。10回表に法政は鈴木を攻めて1死1・2塁、もちろん外野は前進守備。続く松本哲のレフトへの打球は浅い外野をあざ笑うかのような大飛球…を前代が背走しながらキャッチ!まさに一世一代の大ファインプレー、鈴木はこの回も無失点で終えると11・12回は三者凡退で抑え、この時点で東大の負けはなくなります。
そして12回の裏、あっさり二死となった後に打席は先ほどファインプレーの前代、冷静に四球を選んでサヨナラ勝ちの望みをつなぎます。鈴木は勿論そのまま打席に立ち、期待に応えヒットで2死1・3塁!もう一本か、あるいは暴投でもサヨナラ…というところで加賀美も意地を見せ、岩崎は三球三振で引き分けに終わりました。

法大 - 東大 1回戦
H 100 000 000 000 1
T 100 000 000 000 1
H 加賀美
T 鈴木

球数は鈴木188球、加賀美180球。さらに双方長打は無しと、まさに壮絶な投手戦でした。東大の引き分け試合は昨年春の対法政2回戦、三宅が9回2失点で完投して以来ですが、12回引き分け、更には12回完投となるといつ以来になるのかはすぐには分からない状況です。以前スタメンデータベースを作ったときには引き分け試合のイニング数をチェックするのを忘れていたので、機会があったらその辺りを調べ直してみようかと。

50安打への道

内海(1年) 本日 2安打 → 通算 4安打
高橋(3年) 本日 1安打 → 通算 31安打
鈴木(3年) 本日 2安打 → 通算 13安打
岩崎(1年) 本日 2安打 → 通算 7安打

初回の内海ヒット・高橋タイムリーはまさに理想的な流れ。岩崎も7回に1死2塁からチャンスを広げるヒット、得点はなりませんでしたが効果的な一打でした。
そして鈴木。4回・12回といずれも走者を置いてのヒット、打順を6番に上げてきた期待に十二分に応えるものだったと思います。去年も重信が5番を打っていましたし、来年はさらに打順を上げてくることもあるでしょう。(2番以外はすべて経験した)升岡ばりの活躍をつい期待してしまいます。