第80回都市対抗野球大会 決勝戦

決勝のカードはプリウスインサイト、もといトヨタ自動車豊田市)対Honda(狭山市)。先発はトヨタが大谷、Hondaが筑川だったのですが、始動が遅れたために到着した時点で既に大谷は降板しており5回裏が終了、3-2でHondaが1点リードという状況でした。Hondaの得点は3回表に2死から四球・ヒットでチャンスを作り、川戸のタイムリー2ベース・長野の2点タイムリー。一方のトヨタは5回裏に藤原の2ランHR。
以後は両チームともに得点圏にランナーも進めることもなく0行進、1点差ながらもこのまま収束に向かうのかな?とも思ったのですが、そんな甘い話はありませんでした。8回裏のトヨタの攻撃は四球死球で無死1・2塁とし、ここでHondaは須田をマウンドに送るも、二葉が絶妙な送りバントを決め1死2・3塁。トヨタは一打逆転のチャンス、逆にHondaは絶体絶命の大ピンチでしたが、ここからが須田の真骨頂。荒波をセカンドゴロ、福田を三振に仕留め、見事無失点で切り抜けました。
ピンチの後にチャンスありとの言葉通り、その直後にHondaは多幡の値千金のソロが飛び出し4-2と2点差に。その裏も須田が続投、2安打を浴び1・2塁とされるも最後は佐野をセンターフライに打ち取り、13年ぶり2回目の優勝を決めました。

お互いが持ち味を存分に出し切った結果、最後までどちらに転ぶか分からない僅差の好ゲームになりました。そんな中で光ったのはやはり8回裏のピンチに登板し、見事乗り切った須田でしょう。新人、かつ補強選手ながら胴上げ投手を任されたのは、やはり絶大な信頼があってのことだと思います。長野・西郷・多幡の強力クリーンアップを初めとした打線と投手陣がかみ合った、見事な優勝でした。橋戸賞は筑川、久慈賞は佐野、そして首位打者賞は長野(.579)。