第83回都市対抗野球大会決勝戦

前人未到の10回目の優勝を狙うJX-ENEOSと、半世紀前にJX-ENEOSの前身の日本石油が達成して以来の連覇を狙うJR東日本の対決。どちらも頭文字がJということで、スコアボードは"JX"および"JR"と表示されていました。
先発は三上と吉田の両新人。初回JR東は先頭の都築が2ベース、2死後松本がしぶとくライト前に運んで先制しますが、直後にENEOSは池辺のイレギュラー気味のタイムリーで追いつく展開。しかし3回に三上が崩れ、安打と死球で1死満塁とされると、石岡がライト線へのタイムリーを放ちJR東が2点勝ち越し。
ここまではJR東のペースでしたが、直後にENEOSは三上を早々と下げて鶴田を投入すると、期待に応え好投、流れを引き寄せます。そして6回のENEOSの攻撃。連投の疲れも見せず好投を続ける吉田の前にあっさり2アウトを取られるも、そこから山田・泉が連打、この場面でJR東は吉田を降ろし片山に継投。次打者の宮澤の当たりはサードへの打ち取ったゴロ、しかしこれをサードがトンネル…。山田が還り1点差、さらに山岡が追い込まれながらもレフト最前列に飛び込む逆転3ラン!早稲田勢の活躍で、一気に試合をひっくり返します。さらに8回にはまたも山岡が貴重なタイムリーでダメ押し。
一方鶴田がJR東打線の勢いをしっかり止めた後は8回大城に繋ぎ、最終回を任されたのは北原。先頭の松本に2ベースを浴びるも遠藤・竹内を打ち取り、そして代打・佐藤も右飛に仕留めてゲームセット!決勝不敗神話は今回も継続、JX-ENEOSが金字塔を打ち立てました。

橋戸賞は大城、久慈賞は吉田、小野賞JR東日本首位打者は.438でJR東の石川、打撃賞はJFE東の大澤、若獅子賞はJR東の吉田・田中、日生の吉原。またJX-ENEOSには次回大会の推薦出場権が与えられたため、予選の区割りが見直されないのであれば、西関東の2枠を東芝三菱重工横浜と他クラブチームで争うことになりました。
改めて考えるとあっという間の12日間。門倉の与死球とか門倉の被弾とか門倉の被弾とか色々なことがありましたが、やはり舞台が東京に戻って来たことが何より喜ばしいことでした。時期が早まったことで高校野球の季節と被ってしまい、「さらにもう少し早めて大学選手権〜高校野球の間に開催していれば…」と個人的に思わないこともないのですが、ともかく存分に楽しめました。来年もまたいい試合がたくさん観られますように!