早稲田が1勝すれば優勝、慶應連勝で決定戦という5年前の秋と同じ状況で迎えた早慶戦。早稲田の先発は安定感抜群の大竹、90キロ台のスローカーブを軸に慶應打線を翻弄し4回までパーフェクト。一方慶應先発の加藤拓は序盤からパワー全開、初回重信ヒットと2四球で1死満塁も石井遊飛道端二ゴロで凌ぐと、2・3回は三凡。しかし4回、丸子のレフト線2ベースと2四球でまたも1死満塁とすると、川原がライトに犠飛を放ち早稲田が先制。
援護を受けた大竹は直後の5回、先頭の横尾をストレートの四球で初めての走者を出すも、1死後照屋を6-6-3。6回も簡単に2アウトを取り、ノーノーのムードも高まってきた中、加藤拓を追い込むもクイックで投げた球を三遊間に弾き返される初ヒット…。しかし山本泰を二ゴロに打ち取って切り抜け、7回も三凡。慶應に付け入る隙を全く与えません。
加藤拓も負けじと力投を続けていましたが、7回2死から重信を四球で出すと、続く河原がライト線に2ベース!重信が快足を飛ばして一気に生還、貴重な追加点を挙げます。加藤拓はこの回で降板、8回は三宮が登板も、丸子が今度は右中間に2ベース、石井のバントを三宮悪送球で無死1・3塁となると、道端が左中間を破るタイムリー2ベース。試合を決定づける2点が入りました。
早稲田のリードは4点となり、大竹は最終回も続投。慶應も小笠原北村の連打で無死1・2塁と追いすがるも、山本泰右飛・山本瑛中飛、そして谷田に粘られるも最後は中飛で試合終了!見事な完封劇で法政に並ぶ44回目の優勝を果たしました。

大車輪の働きを見せた大竹に加え、野手8人が規定打席に乗りチーム打率も3割超という強力打線。懸案だった2枚目の先発も小島のロングリリーフでカバーと、非の打ち所の無い戦いぶりでの優勝でした。おめでとうございます!