3年連続の六大学vs東都決戦。先発は早稲田が中3日の大竹、一方亜細亜は昨日の先発5イニングに続いて連投となる諏訪。序盤は両者ともテンポ良く投げわずか30分で3回が終了も、4回表に亜細亜は先頭の藤岡が初ヒットとなるセンター前で出塁、2死から遠藤のゴロを丸子が弾き(記録はヒット)1・3塁と攻め立てるも、大竹が踏ん張り板山を中飛。するとその裏、2死から丸子が目の覚めるような当たりをライトスタンド中段に打ち込み早稲田が先制します。さらに石井2ベース・道端四球・武居内野安打で満塁となり諏訪をマウンドから引きずり下ろすも、代わった嘉陽の前に川原三振で1点止まり。
そのまま早稲田1点リードで迎えた7回の亜細亜の攻撃。先頭の遠藤は粘った末にセカンドへの弱いゴロも、深く守っていた河原間に合わず内野安打。板山が送り、桝澤センター前で1死1・3塁とチャンスを広げ、打席には法兼。その初球はスクイズの構えだけで桝澤盗塁、2・3塁となって今度は本当のスクイズ!も空振り、しかしボールは道端のミットを弾く間にスタートを切っていた遠藤がホームイン、本盗という形で亜細亜が同点に追いつきます。なお1死3塁も、法兼の三ゴロで板山ホームアウト、法兼盗塁失敗で同点止まり。大竹も意地を見せ踏ん張ります。
追いつかれた早稲田は8回重信センター前、河原四球で1死1・2塁も、3番手石塚の前に茂木丸子連続三振。9回は道端レフト前ポテンヒット、武居送って2死2塁も代打藤田三邪飛。延長に突入して10〜12回は大竹・石塚がともに無安打に抑え、そして迎えた13回裏。7イニング目となる石塚に対し、1死から重信が四球で出塁すると河原の打席でエンドラン!打球は狙い通り一二塁間を破り、重信は3塁に達して待望のサヨナラ大チャンス。ここで石塚に代わり花城がついに登場も、茂木四球で満塁。打席には丸子、優勝決定に最高のお膳立てが整うも、打球はファースト正面のゴロ…。3-2-3と渡りチェンジ、都市対抗決勝と同じ14回に突入。
絶体絶命のピンチを脱した亜細亜は直後の攻撃、先頭の宗接ピッチャー返しがセンターに抜け出塁。花城に送られ1死2塁となったところで、軽めの牽制球を投げるも、これが高く浮きセンターに抜ける痛恨の悪送球…。3塁に進まれ一転大ピンチの大竹でしたが、流石の意地で藤岡を遊ゴロでホームアウト。2死1塁とピンチが遠ざかったものの、ここまでに160球を超えていた身体は限界を迎えていたか、ついに降板し吉野に後を託します。しかし本降りとなった雨の中、藤岡の盗塁に暴投が重なり一気に3塁に進まれると、またも暴投で藤岡還り亜細亜勝ち越し…。その裏も花城が続投、禁断の2イニング目でしたが気迫の投球で石井を左邪飛、道端を右邪飛、そして代打渡辺を空振り三振に仕留め試合終了。初戦・準決勝と1点差ゲームを制した亜細亜が、決勝も1点差で勝ちきって2年ぶりの優勝を果たしました。

絶妙なタイミングでの継投で勝利を引き寄せた亜細亜に対し、大竹は13・2/3回を投げ、しかも無四死球!最高の投球を見せ亜細亜打線を封じ込めたものの、最後は亜細亜の粘りに屈し、掴みかけていた六大学初の四冠を逃す結果に。しかしながら最後までどちらが勝ってもおかしくない、今年の締めを飾るに相応しい好ゲームでした。
さて気の早い話ですが来年の春季リーグ戦開幕カード。メンバーが大幅に入れ替わる早稲田に対して大半が残る東大という状況、否が応でも2004年を思い出します。あの時は木村→松家の継投で勝利を挙げるも勝ち点には至りませんでしたが、今回こそは勝ち点を獲り、以降の戦いへの弾みとしてほしいですね!