空模様が不安定な状況で強行された第1試合の先発はなんと三木!ラストシーズンにして初めて任された第1戦の先発、立教打線のタイミングを上手く外して2回まで無失点も、3回先頭の高橋信に被弾。続く佐藤拓をストレートの四球で歩かせ、一気に捕まりかねない状況で、執拗な牽制からの盗塁刺!打線も失点の直後の4回、先頭田口が四球で出ると、ヘッスラで2塁を陥れ、楠田の中飛で3塁にもヘッスラ!そして山本克の浅めの中飛にもタッチアップ、クロスプレーも間一髪セーフ!!泥にまみれて同点に追いつきます。その裏三木は簡単に2アウトを取るも、雨が一層強さを増し、田中和に対して3-0となったところで中断。滝のような豪雨がしばらく続くも、そのうち止むだろうという予報のもと待ち続け、その通りに日も射してきたところでグラウンド整備開始。円陣を組んで気合を入れ直します。
そして1時間20分の中断の後試合再開。身体が一旦冷えた後だけに入りが大切なところ、2ストライクを取ったまでは良かったものの、フルカウントから左中間に被弾…。それでも引きずらず、5回までソロ2本による2失点。先発の役目を果たします。
長い中断でリズムが狂ったのは三木だけではないようで、立教先発の田村もストレートの四球を出すなど隙を覗かせ、6回田口楠田の連続センター前から2死2・3塁となったところで好投の三木に代打佐藤を送る勝負に出るも、惜しい遊飛で得点ならず。しかし7回、先頭杉本が初ヒットとなるレフト前で出ると、下雅意のバントが悪送球を誘って無死1・3塁。このチャンスに桐生しっかり叩きつけ、サードへの内野安打となって同点!なおも無死1・2塁から、山田バント失敗も田口レフト前で1死満塁!絶好の勝ち越し機で楠田を迎え、センター前に落ちようかという当たりも佐藤拓スライディングキャッチ…3塁走者も中途半端な位置でタッチアップ出来ず、山本克も三飛で勝ち越しならず。
追いついた裏のマウンドは2イニング目の有坂。しかし先頭の田中和を歩かせると、二盗三盗を立て続けに決められ無死3塁。しかしここからが真骨頂、130後半を連発し最速も139km/hに更新して代打秋山三振、上野敦二飛、高橋信三球三振でピンチ脱出!立教もこの攻撃で田村に代打を送っており、以後はリリーフ対決に。8回表は澤田圭、裏は山本俊が無失点に抑えて同点のまま9回へ。2イニング目の澤田圭に対し簡単に2アウトを取られるも、ここまで不振の山田がセンター前、田口四球で1・2塁。このチャンスに楠田がライト線へのタイムリー2ベース!9回にしてついに勝ち越しに成功します。
山本俊に初勝利の権利が転がり込み、その裏のマウンドには待望の宮台が登場!今季初登板がこの緊迫した場面でしたが、制球定まらず先頭佐藤竜に四球…。笠松に送られ、田中和を追い込むも合わせられライト前で1死1・3塁。代打大東は力押しで空振り三振に打ち取り、あと1人まで漕ぎ着けるも、上野敦に粘られた末に四球で満塁、高橋信にも3-1から内角に外れて押し出し……。同点に追いつかれ打席には佐藤拓、一転サヨナラ負けの危機に立たされるも、辛うじて空振り三振に打ち取り、延長に突入。
勝利を目前にして振り出しに戻ってしまったものの、立教もこの攻撃で澤田圭に代打を送っており、3番手は田中誠。今春2試合の対戦でいずれも得点を奪っている相手に対し先頭喜入が高めを強引にセンター前、宮台の送りゴロで進塁。杉本倒れ2死となるも、下雅意がこの日5安打目となるレフト前で1・3塁とすると、桐生のピッチャー返しがセンターに抜け勝ち越しタイムリー!すかさずリードを奪い返します。
この攻撃で宮台は打席に立ったものの、それはあくまで打撃を期待してのことで、裏のマウンドには柴田。立教も2番からの攻撃でしたが、今日の柴田は最高の出来でサクサクと相手を追い込み、熊谷三振、飯迫二ゴロ、そして佐藤竜を137km/h空振り三振で試合終了!ミスも多かったものの、力で捻じ伏せて総力戦をものにしました。

東大 - 立大 1回戦
T 000 100 101 1 4
R 001 100 001 0 3
T 三木-有坂-山本俊-○宮台-柴田
R 田村-澤田圭-●田中誠

この勝利がリーグ戦通算250勝目。200勝から足掛け25年での達成となりました。このペースだと300勝達成は2041年(平成53年)になりますが、そんなに焦らすことなく、せめてリニアが名古屋まで開通する頃までには達成してほしい次第です。

50安打への道

下雅意(4年) 本日 5安打 → 通算 12安打
桐生(4年) 本日 2安打 → 通算 19安打
山田(3年) 本日 1安打 → 通算 31安打
田口(3年) 本日 2安打 → 通算 20安打
楠田(3年) 本日 2安打 → 通算 33安打
喜入(4年) 本日 1安打 → 通算 38安打
杉本(2年) 本日 1安打 → 通算 1安打 (NEW!)

下雅意が立迫・荻田に続き史上3人目の1試合5安打。過去の2人はともに5打数5安打・チームは敗戦でしたが、今回初めて6打数5安打・チーム勝利での達成となりました。

100奪三振への道

三木(4年) 本日 1奪三振 → 通算 25奪三振
有坂(2年) 本日 2奪三振 → 通算 21奪三振
山本俊(4年) 本日 1奪三振 → 通算 37奪三振
宮台(3年) 本日 2奪三振 → 通算 78奪三振
柴田(3年) 本日 2奪三振 → 通算 34奪三振

山本俊の勝ち星を奪ってしまう形になりましたが宮台が4勝目。松家を抜いて21世紀単独最多勝になりました。今季の勝利チャンスも残すところあと3回になってしまいましたが、山本俊・三木・小林らも勝利を手にして、全学年勝利投手を達成してほしいですね!

入学 勝利投手 ホームラン
1985年 なし なし
1986年 なし 石井(1) 斎藤(1)
1987年 なし 青野(2) 小林実(1)
1988年 なし 吉江(1)
1989年 今西(1) 礒根(2)
1990年 松本(2) 肥田(2) 古川(1)
1991年 尾崎(3) 黒川(2) 濤岡(4) 北村(3) 石田(2) 片山(1)
1992年 高橋(7) 佐治(1) 沢田(3) 間宮(2)
1993年 なし 小原(3) 大山(1)
1994年 岡(1) 林(1) 丸山(3) 村田(2) 濱田(1) 佐藤(1)
1995年 氏家(3) なし
1996年 遠藤(8) 須貝(2) 伊藤(1) 仲戸川(1)
1997年 井上(1) 酒井(1) 武藤(1)
1998年 児矢野(1) 児玉(5) 山口(1)
1999年 浅岡(2) なし
2000年 なし 河原(1)
2001年 松家(3) 木曽(3) 杉岡(2)
2002年 木村(2) 松岡(1) 北野(1)
2003年 升岡(1) 升岡(1) 富田(1)
2004年 楠井(1) 重信(1) なし
2005年 なし 大坪(1)
2006年 鈴木(2) 高橋(1) 鈴木(1)
2007年 なし 鬼原(1)
2008年 なし 岩崎(1) 田中(1)
2009年 なし 舘(1)
2010年 鈴木(1) なし
2011年 なし 有井(2)
2012年 なし 白砂(1)
2013年(現4年) 現時点でなし 山本克(2) 喜入(1)
2014年(現3年) 宮台(4) 柴田(1) 山田(3) 田口(2)
2015年(現2年) 有坂(1) 竹中(1)
2016年(現1年) 現時点でなし 現時点でなし


続いては水道橋方面に念を送りながら第2試合のK-H。未だ勝ち点の無い法政は打開策として伊藤士をスタメンマスクに起用も、慶應は2回倉田のタイムリー内野安打で先制。さらに3回には柳町イムリー、4回には山口バックスクリーン直撃ソロ、5回にはゴロの間の得点と1点ずつ締め上げるように加点し、菅野をKO。一方の加藤拓は4回まで法政打線をノーヒットに抑え、ここまでは完全に慶應ペースで試合が進みます。
しかし5回、菅野の代打俵積田がリーグ戦初ヒットを放ちノーノーを回避。すると6回1死2塁から川口がライト前に運び、2塁走者の柴田がホームを狙うも、返球を見て慌てて帰塁。郡司が刺そうと3塁に送球も、これが逸れて柴田ホームイン。結果オーライで法政が1点を返すと、続く中山が右中間に2ラン!1点差に迫った法政は内沢→三浦の継投で慶應打線に追加点を許さず、片や加藤拓はそのまま続投。1点差のまま8回に入るも、先頭金子凌がレフト線に2ベース、川口送って1死3塁となり、中山はレフトへのフライ。高く上がるも犠飛には微妙な距離でしたが、河合がバックホームを焦ったか、まさかの落球で同点!
追いついた法政は直後の9回表、明日先発のはずの熊谷を投入して無失点。そしてその裏、依然続投の加藤拓に対し先頭大西千がヒットで出塁し、小林のバントで2塁に進塁。相馬優倒れて2死となるも、柴田の打球はライナーで三遊間を破り、ダイブした重田の横も抜けてサヨナラタイムリー!4点差をひっくり返して法政が先勝、連敗を6で止めました。