私がまだ大学院生だったとき以来10年ぶりの奉納試合。待ちに待ったこの日に天気も雲一つ無い快晴で応えてくれたものの、銀座線が謀ったように区間運休…。新橋から向かう経路が塞がれてしまったため、渋谷→表参道→外苑前と乗り継いで向かうことに。
 

到着したときには既に開門しており、中では打撃練習が行われていたようですが、正面で行われていたステージイベントを一通り観ていくことに。つば九郎の体型に合わせた各校ユニの贈呈、チア&応援団の対決、そして〆は江本孟紀氏によるトークショー。ヤクルト応援団の中心メンバーに明治の現役の学生がいたり、江本氏のデビュー戦で「最近強くなった」チームのGMにランニングHRを献上したりと興味深い話を存分に聴いたところで、ヘルメットグルメを購入して場内へ。
  

開会セレモニーに先立ち、まずは両チームのスタメン発表。シーズン中に使われた映像を活用したヤクルト側に対し、六大学側はこの日のために用意された特製VTR。この試合だけでしか使われないのが勿体無いほどの素晴らしい出来でした。
  

続いて六旗…ではなくヤクルトの応援旗も加えた七旗が入場し、神宮球場の90年を振り返るムービーのフルバージョンが上映され、ついに開会セレモニーの開始。両チームのメンバーが登場し、さだまさしさんによる国歌斉唱が行われ、役員も交えての記念撮影。
   

そして六大学のスタメンが守備に就き、この度アストロズへの移籍が報じられた青木宣親氏が始球式役として登場。前回の奉納試合では選手として出場し、重信に一ゴロに打ち取られましたが、今回はスーツ姿。ライトスタンドから懐かしい応援歌が流れる中、ピシッと西浦から空振りを奪いました。
 

いよいよ試合開始…の前に、ベンチ入り全メンバーの紹介。こちらも普段のヤクルトのフォーマットに合わせ、壁紙含めて今日のために用意してくれていました。有難いことですね。
  



六大学の先発は星。来年から味方となる打線を相手に、先頭西浦への初球は149km/h!三球三振に打ち取ると、上田には内野安打を許したものの川端を4-6-3。2回も山田を空振り三振!鵜久森三ゴロ、西田左飛と3人で抑え、2イニング無失点と大役を全うします。3回は2番手小島、1死から比屋根にヒットを許すも中村を4-6-3で無失点。
一方ヤクルトの先発は石山。初回は三者凡退も、2回山本センター前、中山が左中間を破り1死2・3塁と先制のチャンス!も大西小藤が連続三振…。3回には2死から下雅意が上手く引きつけライト前に運ぶも、佐藤拓三振。

0-0のまま4回に入り、六大学の3番手は澤田。先頭の西浦は右飛に打ち取るも、そこから上田ライト前、川端レフト前で走者を溜め、山田鵜久森西田と3連続レフト前タイムリー、そしてトドメは大引のレフトポール際3ラン…。六大学選抜として出場し藤井から先頭打者弾を放って以来10年ぶりの第2号で6点を奪われ、澤田はKO。4番手は竹内が急遽前倒しで登板、後続を打ち取ると、5回には無死1・2塁のピンチも川端の遊ゴロでトスを受けた吉田が判断良く3塁に送球!6-4-5のリバースフォースダブルプレーが華麗に決まり、山田も三ゴロで無失点で切り抜けます。
大量リードを許すも挽回したい六大学は4回、ヤクルト2番手の原樹理に対し2アウトから中山がまたも左中間を破る2ベースを放つと、代打柴田がレフト前タイムリー!まず1点を返します。さらに5回は再三好守備の吉田がセンター前で出塁も、後続倒れ無得点。
6回に入り、六大学の5番手は柳。ついにドラ1が登場も、鵜久森四球から代走荒木に走られ、1死3塁から大引の三ゴロを沓掛1塁悪送球の間に1失点。そして7回、ついに三木が登板!まずは武内を鋭い当たりながらも柴田のナイスジャンプで一直に仕留めると、西浦は完全にタイミングを外して二飛、そして今日ここまで3安打の上田も当てただけの遊直!見事三者凡退に抑え、ヤクルトファンにもその実力を大いに知らしめました。
 

8回は田村が登板。しかし1死1・2塁から西田谷内の連続タイムリー、さらに武内にはもう少しで柵越えというライトフェンス直撃タイムリー2ベースで4失点。9回は加藤も、渡邉の右中間への飛球をライト田中が追いつきかけるも捕れず3ベースとすると、奥村のセンターへの飛球も追いつきかけた佐藤竜が捕れず3ベースとしてしまい1失点。
打線も6回以降岩橋→平井→村中の継投の前に点が奪えず、9回はDHを解除して秋吉が登板、そしてここで田口が代打で登場!大ファールを放ち観衆を沸かせるも、直後に三ゴロで凡退。

続く石井も左飛で2アウト。しかし中山が猛打賞となるセカンド内野安打、柴田もライト前で1・3塁と食い下がるも、最後は郡司が見逃し三振に倒れ試合終了。「今後敵になる相手に嫌なイメージを植え付ける」との真中監督の意気込みの通り、来年ヤクルト以外の球団に入る予定の投手を満遍なく打ち込んでのヤクルトの大勝となりました。

試合後は真中監督と善波監督のインタビュー。六大学側のMVPについて聞かれた真中監督は迷うこと無く星と即答。来年すぐローテに入ってほしいとの期待を寄せました。最後に選手・応援団・つば九郎・つばみを交えての写真撮影でお開き。10年に一度のお祭りも大団円を迎え、明治は来る神宮大会へ、他大は来年のチーム作りへと向かうことになりました。