時が経つのは早いもので、10年ぶり に南北に分かれての記念大会。さらには節目の第100回大会ということで、開会式から様々な趣向を凝らしたものになりました。まずは選手入場に先立ち歴代優勝校19校がレプリカの優勝旗を持って入場。また試合の合間に放映された球児へのメッセージでは神奈川出身の名選手が勢揃いし、その中には宮台の姿も。そして始球式は山本昌氏と原辰徳氏の対決、現役時代と変わらないフォームから投じられた球を敢然と振りにいった結果はバックネットへのファール!見応え満点の真剣勝負にスタンドは大盛り上がりでした。
   

そして南神奈川の開幕試合、逗子vs金井が開始。両チームともに堅実な守備を見せ、田中・梶河の両先発の打たせて取る投球と上手くマッチして速いテンポで試合が進みます。先手を取ったのは逗子、4回小松・中川のヒットで1死1・3塁のチャンスを作り、瀧居がライトに犠飛を放ち先制。追う立場となった金井は8回先頭の田中が三塁線を破る2ベースで出塁、2死3塁となって冨木が打ち上げるも、打球は後退したショートの後方に落ちるタイムリーとなって追いつきます。
そして同点で9回の攻防へ。表の逗子は先頭中川が倒れるも、続く瀧居がレフトオーバーの打球を放ち、送球が乱れる間に3塁へ。河西は二ゴロで走者釘付けも、代打小島が三塁線を破る勝ち越しタイムリー!再び1点を勝ち越すと、その裏の金井の反撃を振り切って逃げ切り。両先発完投で1時間34分のスピードゲームはまたも逗子に軍配が上がりました。

続いての北神奈川開幕試合は日大vs大師。大師は寒河江がついに最高学年となり、日大相手にどれだけのピッチングを見せるか注目でしたが、初回1死2塁から横山に二遊間を破られると、一旦2塁に戻りかけてから3塁に向かった走者を刺そうとしたセンターの送球が逸れてベンチに入ってしまいテイク1ベースで失点。続く小水タイムリー、さらに2死1・2塁から西ノ坊の強い打球をサードが弾き、いきなりの3失点。3回にも野選と北野犠飛で2失点、4回にはショートがゲッツーを焦ってのお手玉でピンチを招いての野選と諸泉タイムリーで3失点、6回にはレフトが左中間のフライを深追いするも捕れずの2ベースから源田タイムリーと、守備の乱れを点に結び付けられてしまう苦しい展開となります。
それでも寒河江は粘り強いピッチングを続けていましたが、7回先頭の諸泉に四球、続く西ノ坊にヒットを許したところで2番手の小林にマウンドを譲り、自身はファーストへ。北野にバントを決められ1死2・3塁とピンチ継続も、ようやく守備が安定を見せ、後続を連続三ゴロに打ち取って切り抜けます。
一方の打線は日大先発の北野から3回に吉川並木の連続2ベースで1点を挙げたものの後が続かず、8点ビハインドで7回の攻撃へ。まずは2点取ってコールドを阻止したい状況で先頭廣瀬がレフト前で出塁も、続く吉川が4-6-3…。最後は代打桑原が三ゴロに倒れ試合終了、1回戦屈指の好カードは予想外の大差になってしまいました。