早稲田が優勝に王手をかけて迎えた第2戦の先発は加嶋と大竹。ヒットは昨日に引き続きあまり出ず、四死球も昨日ほどは出ずで序盤は双方無得点のまま迎えた4回裏。先頭の茂木がストレートの四球で出ると、丸子がレフト前に上手く流し打って無死1・2塁。ここで石井のバントは昨日同様三塁側の絶妙な位置に転がり、加嶋が慌てて送球も、またも逸れる間に茂木が還り早稲田が先制します。
大竹の前に4回までノーヒットに抑えられていた慶應打線はようやく5回先頭の山口がレフト前、さらに四球と打撃妨害で2死満塁。ここで山本泰はライトに大飛球を放つも、重信にフェンス際で捕らえられ3者残塁。6回には谷田が2死からライト前で出るも山口倒れ得点ならず。するとその裏、加嶋は茂木・石井に四球を与え1死1・2塁となったところで降板。加藤拓がリリーフも昨日同様の荒れっぷりで、中澤に四球を与え2死満塁とすると、川原の打席でストレートをホームベース付近に叩きつけ、小笠原が捕れず暴投となって点差は2点に広がります。
追う慶應は7回先頭の沓掛がレフト前、小笠原倒れ1死となった場面で切り札の岩見を起用。一発が出れば同点の場面だけに高橋監督が出てきて慎重に間合いを取り、打球は空高く上がるも上がりすぎて左飛、山本瑛も右飛で無得点。8回に突き放されるピンチを谷田のダイビングキャッチで救い、最終回の攻撃に賭けるも、谷田がライト前で出た後が続かず試合終了。大竹の春に続く完封で、早稲田が単独トップとなる45回目の優勝を果たしました。

春に猛威を振るった打線が影を潜め、投手も大竹が出遅れるという多難な出だし。明治に連敗で勝ち点を落とし優勝が遠のくも、そこから粘りに粘り、終わってみれば全試合が2点差以内、高橋監督の言う「1%の確率」を手繰り寄せて春秋連覇を果たしました。首位打者は.432(=16/37)の重信、早慶戦を目前に畔上の猛追を受けるも連日のマルチ安打で引き離し、プロ入りへの手土産に。最優秀防御率は1.19(30.1回4自責点)で加藤拓。最終カードで宮台・上原が数値を落とす中、不安定な投球ながらも自責点は免れ自身2度目の栄冠に輝きました。
さて早稲田はこの後神宮大会の舞台へ。8年前の四冠チャレンジは 最後の最後 で大場の前に屈し逃しているだけに、今回こそはのリベンジに期待したいですね!