第98回全国高校野球選手権神奈川大会 決勝戦

8年前に 南神奈川北神奈川 を制した両校が、改めて真の神奈川一を決めるべく激突することとなった今日の一戦。泣く泣くニチアサを諦めた甲斐あって無事チケットを確保、ノック前のゲリラ豪雨もすぐに止み予定通りの試合開始となりました。
慶應の先発は森田。昨日先発で5・2/3回を投げてからの連投でしたが初回1死から遠藤にサード強襲ヒットを許すと、増田には初球をレフトスタンドに運ばれ、あっという間に2点のビハインド。それでも2・3回と横浜打線をノーヒットに抑え、ショート瀬戸西の度重なる好守備もあり森田を盛り立てます。
横浜からすれば初回先制するも、追加点が奪えず嫌な流れのまま5回の攻撃へ。先頭の渡辺は左飛に倒れるも、続く戸堀が意表を突くセーフティバント!これが森田の悪送球を誘って生きると、2死となって増田がまたも2ラン!高めの釣り球をレフトポール際に弾丸ライナーでぶち込む圧巻の一発でリードを広げると、さらに村田石川の連続2ベースでもう1点。森田をこの回途中でマウンドから引きずり下ろします。2番手は井上も、6回1死1・2塁から遠藤の打球をセンター果敢にダイブも後逸し2点タイムリー3ベース。3番手としてようやく木澤がマウンドに上がるも、村田の犠飛で点差は8点に。
着々とリードを広げられる中で横浜先発藤平の前に単打2本に抑えられていた慶應打線でしたが、7回先頭の綿引がセンター横への2ベースで出塁すると、代打堀内センター前、瀬戸西ライト前の3連打でついに得点!さらに2死2・3塁となり、下山がセンターに2点タイムリー!!3点を返し藤平をマウンドから引きずり下ろし、代わった石川からも大串が四球を選び満塁、打席には正木。一発が出れば1点差という最高の場面でしたが、ここは石川が踏ん張り見逃し三振!!!
追い上げた慶應は森田がレフトから再びのマウンドに立ち、8・9回を村田のタイムリーによる1失点。打線の再点火を待ちますが、石川も8回を無失点、9回も先頭の代打山本に2ベースを浴びたものの下山二ゴロ、矢澤空振り三振、そして大串主将も空振り三振で試合終了!横浜が3年ぶりとなる優勝を果たしました。

横浜は一昨年準決勝・昨年決勝東海大相模に敗れており、今夏を逃せば3年生は甲子園の土を踏めずに終わってしまうところ、本命のプレッシャーを跳ね除け見事栄冠に。藤平石川の左右エースに、一昨年の相模 らが作ったチーム本塁打記録11を軽く上回る14発を放った打線と、まさに隙の無いチームでした。一方の慶應も最後に力尽きたものの、藤平石川から9安打を放ち3得点。平田新監督が思い描いていた「藤平で完投」のビジョンを打ち破り、県相・相模をコールドで粉砕した打力が本物であることを見せつけました。エースと中軸が残るだけに、来年は台風の目となることでしょう。
さて横浜は続いて甲子園の舞台へ。全員が初の甲子園ということで挑戦者的な立場ではありますが、継投のタイミングを間違えることなく、昨年に劣らない結果を残してくれることを期待したいですね!