第61回全日本大学野球選手権大会 決勝

昨年 に引き続いての六大学vs東都対決です。先発は早稲田が連投となる吉永に対し、亜細亜は満を持して東浜が登場。雨天順延&準決勝の温存で休養十分かと思えた東浜でしたが、しかし本調子では無いようで、走者無しの場面でも常時セットからの投球。
その東浜の立ち上がりを攻め、先頭の中村がレフト前で出塁、大野が送って高橋ライト前で1・3塁。杉山は惜しくも切れる大ファールの後に三振に倒れますが、地引が四球を選び満塁、そして茂木の当たりはレフト前にポトリと落ちる2点タイムリー!さらに小野田もタイムリーで、早稲田が初回3点を先制します。2回以降は修正してきた東浜を打ちあぐみましたが、6回に杉山が打った瞬間のソロを放ち貴重な追加点。
一方の吉永は立ち上がりボール先行気味も、四球で出した高田の盗塁を地引が刺して初回を無失点で切り抜けると、その後も無失点を継続。5回には先頭の藤岡に2ベースを浴び、送られ1死3塁のピンチも、次打者の2球連続スクイズを読んで低めに外し藤岡を挟殺!さらに圧巻は7回のヒット四球犠打で1死2・3塁のピンチ、ここで藤岡の鋭いライナーを中村が横っ飛びでスーパーキャッチ!すぐさま東條に送球して2塁走者は戻れず併殺完成!吉永はこの回限りで降板も7回を無失点で、大役を見事果たしました。
そして8回は横山が三者三振の快投を見せると、最終回を締めるはやはり有原。最速152km/hの速球で簡単に2死を取り、中村篤にヒットを浴びるも、堀尾を遊ゴロに仕留め試合終了!10年前の借りを返し、早稲田が5年ぶりの優勝を果たしました。

六大学が東都を倒しての優勝は実に27年ぶりのことで、早稲田ナインの喜びようもまた格別なようでした。佐々木主将の不在が大変惜しまれますが、代わりにベンチに掲げられていた10番のユニもヒラヒラと胴上げされ、写真撮影にも参加。秋には飾られるのではなく、着けられて戻ってくるはずの背番号10、今から待ち遠しいですね。
MVPは吉永、最優秀投手は20・1/3回を投げ2勝を挙げた龍谷の杉上、首位打者は.500(=8/16)で龍谷の古本、敢闘賞は東浜、そして特別賞は大会新の1試合20三振を奪った三重中京の則本。三重中京は今年度で閉校のためこれが最後の選手権でしたが、最後に大記録を打ち立て名を残しました。願わくば秋も勝ち抜いて神宮大会に登場し、神宮球場で最後の戦いが出来ますように!