さあWBCの幕開けです。セレモニーの後、始球式を務めたのは何と王さん!綺麗なフォームからスローカーブで見事ストライク、流石ノーノー達成者と唸らされました。
 
先発は日本が田中、ブラジルがフェルナンデス。ブラジルのスタメンは強化試合とほぼ同じながらも、佐藤とマガリャンエスの打順を入れ替え、さらにジエゴフランサをスタメンマスクに起用。富士大では守安とバッテリーを組み、選手権決勝 で法政をあと一歩のところまで追い詰めたのが記憶に新しいところですが、今こうしてそれを遥かに上回る舞台に帰ってきました。
日本は初回フェルナンデスの前に無得点。するとその裏、先頭オルランドの一二塁間を抜けようかという当たりにセカンド鳥谷がよく追いついたものの、不慣れなポジションのためか無理な送球をして逸れてしまい、オルランドは2塁へ…。そしてブリンの右飛で進塁すると、レジナットが初球をレフト前に運びブラジルが先制。
出鼻を挫かれた日本は3回に糸井のタイムリーで同点、4回に坂本の浅い犠飛で相川が敢然と還り逆転。ようやく勢いに乗るかと思いきや、ブラジルも直後に佐藤のタイムリーで同点、そして5回にまたもレジナットが逆転タイムリー2ベース!レジナットの3安打がいずれも得点に絡み、ブラジル1点リードのまま終盤に突入します。
ブラジルは7回から仲尾次オスカルを投入し、完全に逃げ切る構え。7回は3人で抑えられ、残るは2イニングと背水の陣になった場面で、8回先頭の内川がヒットで出塁。糸井が送って1死2塁となったところで、稲葉に代えて代打井端。正直現地で観ていて意図を図りかねる起用でしたが、しかし期待に応えライト前タイムリーで同点!仲尾次が降板した後もチャンスは広がり1死満塁で打席には阿部、痛烈なセンター返しはブリンが飛びつくも止めただけ、走者二封の間に井端が生還して勝ち越し!さらに松田のタイムリーで差を2点としたところで、ブラジルはノリスが登板。いかにも豪速球を投げそうな体格から草野球のようなフォームで120キロ台のストレートとスローカーブを投げ分け日本打線を翻弄、強化試合のようにコントロールを乱すこともなく見事残りをパーフェクトに抑えました。
一方勝ち越した直後のブラジルの打順はブリンから。先頭を出してレジナットに回すとまた厄介な場面でしたが、ここは能見が見事3人で仕留め、流れをガッチリ掴むと、最終回は牧田。マガリャンエスをヒットで出すも後続を断ち、辛うじて初戦を制しました。

ブラジルは強化試合で見られた制球難や盗塁フリーパスも影を潜め、本当に手強い相手でした。内川が出塁したことでようやく攻略の糸口が見つかりましたが、もし凡退していたらどうなっていたことか…。何にせよ、はるばる観に来ただけの価値は存分にありました。


その後はホテルへ。博多周辺の宿が軒並み満室だったことで逆方向の唐津にしたのですが、これが的中して帰りの車内はゆったり着席。真っ暗闇のため玄界灘や虹の松原を視認できなかったのは心残りですが…。ともかく宿に到着し、そのまま就寝。次の日に続きます。