■

ともに準決勝をコールドで勝ち上がった日本文理と沖縄尚学の決勝戦は試合開始直後、沖縄尚学先発・山城大の初球を星が叩くと打球はライトスタンドへ！先頭打者初球ホームランで日本文理が先制します。3回には鎌倉、4回にも飯塚がソロを放ち着々とリードを広げる展開。
日本文理の先発飯塚は4回に連打で無死2・3塁のピンチを迎えるも、後続を三振・スクイズ失敗挟殺・三振で切り抜け無失点。すると直後の攻撃、代わった久保から小林・鎌倉・山口の3連続2ベースで2点を追加し、トドメは飯塚の2打席連続となる2ラン！バックスクリーンを越えてTOSHIBAの辺りに届き、スタンド全体が驚きに包まれました。さらに6回にも池田に一発が飛び出し8点差に。北信越に神宮枠が渡るのも間違いないかと思われました。
自援護も後押しし、6回まで快調に無失点で抑えていた飯塚は当然7回も続投。しかし1アウトから死球、代打金城の2ベースで2・3塁とされると、この回からマウンドに戻っていた山城大に自援護のお返しとばかりの3ランで沖縄尚学追い上げ開始。そして8回、先頭久保のシングルヒット性の当たりをライトが突っ込んで後逸し3塁を陥れると、西平センター前タイムリーで4点差。続く安里は高く上がったファールフライ…も風の影響かファーストが捕れず落球、打ち直しの結果は何と左中間への2ラン！
2点差に迫ってからも伊良部・山城大のヒットで2死1・3塁と再びのチャンス。打席には砂川、ボテボテのピッチャーゴロでチェンジ…かと思いきや飯塚がボールを掴みきれずタイムリーエラーとなってついに1点差。赤嶺謙四球で満塁となり久保がこのイニング2度目の打席、フルカウントから1・2塁間を破るライト前！自動スタートを切っていた山城大・砂川が相次いで還りついに逆転！！
まさかまさかの大逆転劇に場内の興奮覚めやらぬ中、1点のリードを守るべく9回も山城大が続投。見事三者三振で締め、沖縄県勢初優勝、九州に9年ぶりの神宮枠をもたらしました。

初戦の関東一戦で0-3から8-3の逆転劇を目の当たりにし、終盤の追い上げは侮れないとは分かっていたものの、さすがに8点差をひっくり返すとは予想外でした。3年前の興南といい、改めて沖縄勢の底力を見せつけられた思いです。日本文理も敗れたとはいえ大会新の1試合5本塁打は脅威。ひと冬越えて来年のセンバツが楽しみですね。