鈴木尚が引退しても、石井琢が引退しても、それでもまだ来ることはないだろうと思っていた日がついに来てしまいました。佐々木の引退試合では全席1,500円に葉書を配ってまで埋めたスタンドも、今はそんなことをせずとも瞬殺。BAYガーデンで見ることになりましたが、そこすら立錐の余地も無いほどでした。
 

試合は初回いきなり連打を許すも山田1-6-3の間の1点に留めると、その裏梶谷のソロで同点。2回には1死1・3塁からプロ初打席の廣岡に山田のようなスイングで3ランを被弾も、直後にまずエリアンがソロ。そして2死から三浦自らセンター前で出塁、続く桑原のセンター前で3塁まで激走し、梶谷の同点タイムリーで生還!杉浦を先にマウンドから引きずり下ろすと、代わった石山からもロペスが勝ち越し2ラン!!自らのヒットが4点を生み出し逆転に成功します。
しかしヤクルト打線も4回西田・川端のタイムリーで再逆転。それでも続投して援護を待つも、6回三輪、そして今日ここまで抑えていた山田にタイムリーを浴び10失点。何とかイニングを投げきるもついに降板…と思いきや代打を送られず、中飛に倒れ7回も続投。もしやこのまま最後まで…と覚悟を決めて見守りましたが、先頭の雄平は今までの打席とは一転フルスイングで三振。ここでベンチが動き、今度こそ降板。ヤクルトベンチ含め球場全体から拍手を受け、悔しそうにベンチに下がりました。
それでも負けは消したいところでしたが、館山→村中→松岡と来て最後は連投の秋吉まで出してくる本気の継投の前に3回以降は点を奪えずそのまま試合終了。今季のレギュラーシーズンが終了しました。

試合が終わり、まずは最終戦セレモニー。CSを勝ち抜き日本一を達成するというラミレス監督からの力強いメッセージを受け取りました。2000本安打達成時のインタビューでも思ったことですが、話し方だけでなく単語の使い方まで徹底して聞き取りやすい英語に、ただただ心が震えるばかりです。
 

そしてついに三浦の引退セレモニー。これまでのどんな選手のものよりも尺の長い25年間の現役生活を振り返るビデオには野村木塚権藤etcと錚々たる面々も登場。引退を決めてからの短い間にこれだけのコメントが集まったことが、球史に残る大投手の引退であることを実感させられます。いよいよ準備万端となったところで、颯爽と登場しスピーチ。「入団間もない頃に遠藤さん・斉藤さんの引退試合があり、自分もそんなセレモニーをしてもらえる選手になりたかった」目標は、球団史上初のCS進出とともに大幅に上回る形で現実のものとなりました。
   

期待通りの「ヨロシク!」でスピーチを締めくくり、お次は花束贈呈。横浜が筒香は当然として、ヤクルトからは石川!花束を受け取る代わりに、NPB通算最多勝・最多敗投手の座が引き継がれました。家族からも花束を受け取り、南場オーナーからは横浜ナンバーに制定された18番ユニを贈呈。とてつもなく高いハードルですが、この番号を引き継ぐに相応しい選手が現れる日が来ることを願うばかりです。ここで突然のビデオメッセージ、誰かと思えば矢沢永吉!この時点でサプライズでしたが、それ以上のサプライズはこの2人が直接会ったことがないという事実。引退することでようやく会って語り合う時が来るのかもしれませんね。
   

最後に球場を1周し、18回胴上げされてセレモニーも終了。本当に長い間お疲れさまでした&ありがとうございました!