まずは第1試合、早稲田の先発は斎藤ではなく松下でした。投手陣は組み替える一方、1年生捕手の杉山を上位で使い続けるというのは監督の意志によるものなのでしょうが、試合の方は立教がエラーに付け込み逆転&中盤にダメ押し、戸村もしっかり抑えて立教の完勝でした。対早稲田戦の勝利は05年春以来とのことで、何気に東大(05年秋)より空いていたんですね。
しかし改めて、第1戦の先発に立ち続けるということは並大抵のことではないと感じさせられます。遠藤以後の東大で第1戦の先発を1年間通して任されたのは08鈴木・06重信・05松岡のみで、いずれもその年の大黒柱と言える存在ですね。


さて第2試合、先発は前田と中林。中林の立ち上がりに対し、初回は3安打を集中させるも間に古垣の走塁死が入り無得点、2回は濱田が死球で出塁、二盗して掻き回すも牽制死でまたもや無得点。頭部に死球を受けた濱田は大事には至らなかったようで、その後の守備は再三いいプレーを見せていました。
一方の前田は初回に1死1・3塁のピンチを凌ぐも2回に1死満塁とされ、漆畑タイムリー・渕上犠牲フライで2点を先行される展開。前田はこの2失点だけでしたが3・1/3回で降板し、後は小刻みな投手リレーモードに入ります。この辺りでブルペンにはお馴染みの面々に混じって、一際目立つ長身の選手がアップを始めていました。
2回以降は無安打に抑えられていた東大ですが、田中が内野ゴロエラーで出塁、和田が送って2死2塁とすると、代打・鬼原が左中間を破るタイムリー3ベースで1点差に!追い上げムードに乗って鬼原はホームスチールを仕掛け、これが完璧なタイミングでしたが、中林の投球は何と古垣に命中…。鬼原は3塁に戻され、岩崎が倒れてこの回は1点止まり。
その後は漆畑にタイムリーを浴びて再び2点差とされるも、それ以上の失点は許さず迎えた8回裏。2死3塁とされたところで5番手の揚場が降板、先ほどの長身選手・高山が6番手としてマウンドに。外野手登録であり、今までの出場も代打のみであった高山の登板はまさにサプライズでした。投球を見守る中西監督との身長差は実に30cm、まさに東大の爆笑問題、いやオール阪神・巨人といったところでしょうか(アニ○×的な意味で)。いかにもな野手投げの高山でしたが、4番・青山を120キロ台のストレート2球で追い込むと最後は90キロ台のカーブで空振り三振に打ち取り、上々の投手デビューとなりました。
高山に初登板初勝利をプレゼントすべく最終回で逆転といきたい打線、代打・秋末と鬼原にヒットが出て2死1・2塁、一発が出れば逆転というところまで中林を追い詰めるものの、最後は古垣が打ち取られ万事休しました。

東大 - 慶大 1回戦
T 000 010 000 1
K 020 001 00X 3
T ●前田-和田-平泉-安原-揚場-高山
K ○中林

安打数は慶應9に対し東大8、与四死球慶應4(内3死球)に対して東大7(内2死球)も失策は慶應2に対し東大はゼロ。数字を見れば互角と言ってもいいのでしょうが、だからこそ再三の走塁死が勿体無い試合でした。

50安打への道

鬼原(3年) 本日 2安打 → 通算 8安打
古垣(4年) 本日 1安打 → 通算 21安打
岩崎(2年) 本日 1安打 → 通算 14安打
内海(2年) 本日 1安打 → 通算 11安打
高橋(4年) 本日 1安打 → 通算 35安打
秋末(4年) 本日 1安打 → 通算 7安打
安原(3年) 本日 1安打 → 通算 1安打 NEW!

鬼原が3塁打、高橋と安原が2塁打。安原の初安打はライトのライン際に落ちる当たりでしたが、思いのほかいい振りだったので正直ビックリしました。