第58回全日本大学野球選手権大会 決勝

東京六大学代表の法政と北東北代表の富士大との対決。法政はここまで全試合登板、昨日も完投の二神を温存して先発に三上を持ってくる一方で、富士大は同様にここまで全試合登板、昨日も完封の守安を再び先発に送り出しました。法政は初回に多木に安打が出るも後続を断たれ、そのまま勢いに乗った守安に対し0行進を続けます。一方の三上も4回まで無失点に抑えていましたが、5回裏に先頭打者・吉田に2塁打を打たれると、続く東海林(とうかいりん)が送って1死3塁、このチャンスに夏井大がセンターに弾き返し先制。三上はこの回限りで降板し、二神に全てを託します。
守安の前に2〜7回まで無安打に抑え込まれていた法政打線でしたが、ようやく8回になって目を覚ましました。先頭の亀田がヒットで出塁、代打・喜多が送って1死2塁。石川は四球、代打・土井の当たりが三塁内野安打となって全ての塁が埋まります。ここで亀谷の放った当たりはレフトへの浅いフライ。しかし亀田の代走・中尾は思い切って本塁にスタートを切り、返球が逸れ同点に追いつきます。二神はその裏にヒットを許すも和泉の好守備で併殺に切って取り、試合の流れを一気に引き寄せました。
そして9回表の法政の攻撃。先頭の多木がヒットで出塁、続く松本雅のバントは小飛球となりましたが、飛びついたファーストが捕れずに内野安打。1・2塁となり、続く佐々木もバントの構えでしたが、初球がバント失敗となったところで金光監督が動き、代打に大八木を起用という思い切った作戦に出ました。1ストライク0ボールから打席に立った大八木ですが、取った作戦は何とバスター!打球は右中間をライナーで破り、ついに勝ち越しに成功します。その後も中尾のタイムリー内野安打、喜多の遊ゴロで大八木生還、成田のタイムリー2塁打と畳み掛けて一気に4点を勝ち越し。その裏は二神が3人で抑え、法政の14年ぶりの優勝が決まりました。

最高殊勲選手賞と最優秀投手賞は二神、首位打者は15打数10安打で.667の多木。投打の主役はこの2人であったことに異論は無いでしょうが、それ以上にチーム全員の力が完全に噛み合ったことがこの結果に繋がったのだと思います。今日の試合に限っても、6回からの二神の投入、8回の代走の中尾、9回の代打の大八木。最初から最後まで楽な試合など全くありませんでしたが、起用された選手が皆期待に応えた、まさに見事な優勝だったと思います。そして敢闘賞は守安。5試合で4完投、最後は力尽きましたが見事な投球でした。


その後は板橋に。もちろん大会は既に始まっており観戦する側でしたが、優勝はミランさんでした。おめでとうございます。アフターは軽めに焼肉ののち解散。皆様お疲れ様でした!