まずは第1試合の横浜創学館vs横浜桜陽。昨日の試合が延長15回引き分けとなったことを受けて急遽組まれたこのカード、先発はともに昨日15回を投げ切った創学館・住吉と桜陽・澤田。約200球を投げた16時間後にまた先発という非常に酷な状況下の投手を早く援護してやりたい両チームの打線でしたが、先手を取ったのは創学館でした。初回に二宮和也のタイムリーで先制、その後も度々チャンスを作ると、5回には1死3塁から一ゴロの間に1点、8回には犠飛でもう1点と、小刻みにリードを広げます。
一方の桜陽は時折ヒットは出るもホームが遠く、6回に3本のヒットで2死満塁とするも後続が初球ポップを打ち上げてしまい無得点。結局最後まで得点を奪うことはできず、3-0で創学館が桜陽を下して準々決勝進出となりました。
住吉・澤田とも、昨日の15回完投に続いて今日の9回完投。やはり疲れは隠せず、創学館14安打・桜陽8安打と多くのヒットが出た中でこのスコアに収まったのは両投手の踏ん張りによるものでしょう。桜陽の選手はお疲れさまでした。創学館は明日第2試合で向上との準々決勝というまた過酷な日程ですが、投手を野手陣が盛り立てて好試合になることを期待しています。


第2試合は武相vs弥栄。武相の試合は2回戦の 岸根戦伊勢原で観て、1回戦の川和戦もtvkの録画で観ており、これで3試合目です。つくづく今季は縁があるなあと。相手は前の試合で12得点を挙げ勢いに乗っている弥栄でしたが、試合は意外な展開を見せました。
武相の先発はエース井口も、初回いきなり3つの四球を与え2死満塁。しかしここを三振で凌ぎ、以後調子を上げていきます。すると打線は2回、3本のタイムリーで3点を先制。3回・4回と外野の頭を越えるタイムリーで1点ずつ挙げ、弥栄を突き放しにかかります。井口は2回以降は制球も安定し、弥栄打線を寄せつけず。5回まで無安打ピッチング、6回に初安打を浴びるも後続をピシャリ。するとその裏、武相打線が4本のタイムリーのつるべ打ちで5点を追加、10点差となりここでコールドとなりました。
武相の放ったヒットは6イニングで実に15本。外野の頭を越える長打も当たり前のように放ち、走塁も判断良く次の塁をどんどん陥れ、まさにチャンスがチャンスを生む好循環といったところ。今更ながら初戦で当たった川和は運が無かったとしか言いようがありません。現時点で唯一の得点を奪い、中盤まで接戦を演じていましたし、普通の籤運なら3・4回戦までは行けていたのではないかと。


第3試合は桐蔭学園と好投手・青柳を擁して横浜隼人を打ち破った川崎工科の対決。川崎工科のベンチ入りメンバーに左打者はわずかに控えの2人、ということで必然的に右打者が並ぶ打線になりましたが、対して桐蔭は左の内海を先発でぶつけてきました。
先手を取ったのは桐蔭。サイドから威力のある球を投げる青柳に対し、2回にタイムリーで先制、3回には1死から日比が絶妙のセーフティーを決め出塁すると2死後に茂木がライトポール際への2ランを放ち、リードを広げます。
しかし、序盤は快調な投球を見せていた内海が4回に突然崩れます。ヒットと四球で2死満塁のピンチを迎えるとセンター前に運ばれ2点タイムリー、点差は1点に。なおも四球で満塁と危機継続も、後続を見逃し三振に仕留めピンチ脱出。追い上げられた桐蔭ですが、直後の5回に遊ゴロの間の1点とタイムリーで2点を挙げて突き放すと、8・9回にもタイムリーで1点ずつ追加。内海は5回以降再び調子を取り戻し、7回を投げ2失点。後を齊藤→藤岡のリレーで無失点で抑え、磐石の勝利で準々決勝へコマを進めました。
川崎工科は敗れこそしましたが青柳が堂々の完投。守備も落ち着いており、8回の桐蔭の攻撃では1点を失いなお1死2・3塁の場面も、次打者の遊ゴロをバックホームして2アウト、1・3塁となり続いてディレードスチールを仕掛けられるも見破ってホームに送球し3アウト。最終的に点差は5点と若干開いたものの、お互いの意地が拮抗した良い試合だったと思います。