遅ればせながら映画の日に合わせて「マネーボール」を観てきました。野球映画を観るのは「ラストゲーム」以来。今年の夏にも「もしドラ」の映画を観たような気がしますが、あれはきっと野球に似た何か別のスポーツだったのでしょう。
原作を映画化するにあたり、2時間20分という尺の制約もあってか、構成を大きく変えてきました。ア・リーグ記録の20連勝を達成した劇的な試合をクライマックスに据えて時間を割く一方で、原作では前半のハイライトであったドラフト会議の描写を全面カット。ドラフトでの戦略にもマネーボールの思想が色濃く出ており、またそこで獲った選手が映画のラストシーンにも繋がっているため、全面カットは勿体無かったかなと。全体1位指名選手 の名前がコールされる瞬間も楽しみにしていたのですが…。
とは言え、ビリー・ビーンを中心とした登場人物の思想や心情は鮮やかに描かれており、存分に楽しめました。原作は原作で、映画は映画で重視する観点が異なるものの、それぞれ良作だったと思います。