昨年の王位戦第7局 以来の陣屋へ。先の王位戦では我らが藤井先生が惜しくも力及ばず陣屋対決はお預けとなったものの、王座戦ではスイープで終わることなくこの日が実現しました。渡辺-羽生の黄金カードということもあり、解説会場はいつも以上の大混雑。従来なら余裕のある後方のコーヒースペースの辺りにも立見の客が出ていました。
長い対局もついに佳境を迎え、ついに羽生二冠が決めに行った!かと思いきや一転して守りの手入れ。突然の方針転換に見落としの可能性が囁かれ、もしや逆転?とざわついた矢先、鬼手が炸裂しました。

この△6六銀が詰めろ逃れの詰めろ。以後あれよあれよと千日手に導かれ、朝9時からの死闘は先後を変えてさらに継続されることになりました。指し直し局の開始時点でも自分を含め半数以上の観客が残っていましたが、終電や会場の都合のために解説会は23時10分でお開き。帰宅した後も対局は続いていましたが、先手番・相矢倉・持ち時間1時間と有利な条件が揃った羽生二冠が着実にリードを広げ、指すごとに自陣の矢倉が固くなるという磐石の展開。万策尽きた渡辺王座が26時過ぎに投了し、羽生二冠が三冠に返り咲きました。