今シーズンの最後を飾る阪神戦。惜しくも順位こそ確定してしまいましたが全席半額効果も手伝い、入場時点で相当な大入りでした。試合に先立ち、まずは通算150本塁打を達成したブランコの表彰。三浦からの第1号、長田からの第100号、そして村中からの第150号!昨年までは散々やられたものですが、今シーズンは本当に助けられました。
   
続いては今季で現役生活に別れを告げる桧山への花束贈呈が金城から。思えば15年前のこの日。1点ビハインド、なおもピンチの場面で代打で登場の桧山を斎藤隆がレフトフライに打ち取って凌ぎ、直後の進藤の逆転タイムリー、そして38年ぶりの優勝に繋がったのでした。22年間お疲れさまでした!

そして試合開始。先発は三嶋とスタンリッジ、打線は赤堀が6番レフトで初スタメンに、この試合で退団の森本が2番ライト、小池が7番ファースト。三嶋の立ち上がりは西岡にいきなり四球も、坂のバントを上手く処理して西岡を二封!続く鳥谷を右飛に打ち取り、この時点で規定投球回到達。シーズン当初は中継ぎ起用も、先発に定着してからはローテの座を守り抜いての快挙となりました。
三嶋は3回に2死から4連打で2点を失いこの回限りで降板も、直後に黒羽根がバックスクリーンへの特大アーチを放ち反撃開始。続く4回には梶谷荒波のヒットで1死2・3塁とすると赤堀がレフトにプロ初打点となる犠飛を放ち同点、そして小池が左中間に高々と打ち上げた打球はスタンドイン!2点を勝ち越します。
5回にも梶谷の特大ソロで追加点を挙げスタンリッジをKO、一方投手陣は小林寛→大田→大原と繋ぎ無失点に抑えて8回は藤江。先頭福留の当たりは鋭いライナーも荒波追いついてキャッチ…かと思いきやグラブから零れ2塁打。その後日高のタイムリーで1点を返され、なおも2死満塁で打席には新井良。去年のホーム最終戦で廣瀬にグラスラを浴びた苦い記憶がよぎりましたが、何とか一飛に打ち取り、小池が掴んでピンチ脱出。
そしてその裏の攻撃。先頭の白崎のライトへの当たりを今成が背走もグラブに当てて落とすエラーで2塁に進み、荒波の送りゴロで3塁へ。1死3塁と絶好の場面で、代打にラミレスが告げられました。

阪神は安藤に代えて松田を投入も、ラミレスはしっかりセンターに打ち上げ、白崎が生還!久々の出番ながらしっかりと役目を果たしリードを広げましたが、この回はこれで終わりではありませんでした。続いては今日4打席目となる小池。内角の球をうまく巻きつけて打った打球はライナーでレフトスタンドに一直線!!自身最後の打席にあまりにも劇的な一発、ゆっくりとゆっくりとダイヤモンドを一周し、満場の祝福を受けながらベンチへ。昼間の舟川に続く、涙の一発でした。
  
点差は4点に広がりセーブは付かない場面でしたが、最終回はソーサが登板。ご乱心で2点を失いヒヤヒヤさせるも直前の追加点が効いて何とか逃げ切り。今シーズンの最終戦を白星で飾りました。

試合終了後、まずは小池の引退セレモニー。日本一の年にドラ6で入団、岡島からの初ヒット、2005年のブレーク、中日に移籍しハマスタでの優勝決定、そして横浜復帰。今日までの15年間で積み上げたホームランの本数は55、奇しくも同級生の後藤の背番号になりました。お子さんから花束を受け取り、再びの涙。
   
続いては最終戦セレモニー。今年1年を去年よりは明るめのドキュメントで振り返り、そして中畑監督の挨拶。まずは阪神のCSでの健闘を祈った後、今年は多くの選手がよくやったが、目標のCSには届かなかった。責任をとり辞任するコーチの一方で来年指揮を執る以上、CS以上の結果を必ず出すとの力強い誓い。5位浮上のお蔭か銀テープに加えて煙も舞い、今年のシーズンも幕を閉じました。
    
最終成績は64勝79敗1分の5位。ブランコが首位打者打点王の2冠、三嶋・井納とルーキー2人が5勝は球団史上初、さらに主だった数字も去年より改善され、久々に心躍るシーズンとなりましたが、それだけにもう少し上を目指せたのではという思いはあります。思えば山井にノーノーを喫し、先発在庫切れの衝撃がチームを襲ったのが6月末。それから3ヶ月間、須田が完封をきっかけに表ローテに定着したり井納が安定感を増して戻ってきたり、中継ぎも踏ん張ってどうにか1年間戦い切ることができましたが、8月初めの9連敗、特にハマスタでの中日相手の3タテが悔やまれます。どれか1つ勝っていれば4位で終われていただけに…。
ともかく来年が正念場。最下位を脱出したことで気を抜いた結果どうなったかということは2006年や2008年で散々思い知ったことなので、今回はその轍を踏まないことを願うばかりです。来年もよろしくお願いします。