第65回全日本大学野球選手権記念大会 決勝

大会前の予想とは大きく異なった中京学院大中央学院大の1文字違いによる決勝戦。ともにチームだけでなく連盟としての初優勝も賭けた大一番の先発は中京学院が柳川、中央学院が田辺の両左腕。先手を取ったのは中京学院でした。2回表に山崎が四球で出ると、続く楠が右中間を破り先制。さらに2死3塁から影山のゴロをショートが弾き、この回2点が入ります。
中京学院は3回・4回にも得点圏に走者を進めるも田辺踏ん張り無得点。するとその裏の中央学院の攻撃、先頭山口の高く弾むゴロに吉川がショーバンで捕球を試みるもこぼれ内野安打。成田が送り、志岐のセンター前タイムリーで1点差に迫ります。さらに深瀬もセンター前で1死1・2塁と攻めたて、続く長井も痛烈なセンター返し…をセカンド南がダイビングキャッチ!2塁走者志岐は戻れずゲッツー、抜けていれば同点というピンチを見事脱出します。
すると直後の5回表、先頭の戸田が内野安打、続いて先ほどファインプレーの南が粘った末にセンター前ポテンヒット、戸田が果敢に3塁を奪う間に南も2塁を陥れ無死2・3塁のチャンス。吉川は遊ゴロで1死2・3塁となるも、ここで中央学院ベンチが動き、田辺から臼井にスイッチ。しかし石坂に四球で満塁となり、山崎がセンター前に2点タイムリー、さらに楠のゲッツー崩れの間にもう1点。この回3点を挙げて中央学院を突き放します。
追いすがる中央学院は6回2死から成田がファールフライもサードが落球し命拾いすると四球で出塁、志岐センター前で1・3塁のチャンスも、深瀬の打席でキャッチャー山崎の矢のような一塁牽制で志岐が仕留められ、7回も2死1・3塁から代打丸岡中飛。4点ビハインドのまま9回の攻撃、外山長井の連打で無死2・3塁から椿の犠飛で1点を返すも、千田遊ゴロ、鈴木ライトに大飛球も藤岡がウォーニングゾーンで掴み試合終了!中京学院大が初出場初優勝の快挙を成し遂げました。

関東以外の連盟代表が優勝したのは第55回大会の大阪体育大以来10年ぶり。今日の試合で山崎楠が2打点ずつ、準決勝では吉川敬遠後に石坂が土壇場で逆転打を放ち、投手も柳川熊岡の頼れる柱。決して吉川だけのチームではないその力を全国に大いに知らしめました。一方の中央学院大も優勝こそならなかったものの千葉県連盟初の準優勝。近年躍進目覚ましい関東5連盟の中で1つだけ置いていかれつつあったところ、今秋の横浜市長杯が一層楽しみになるような快進撃でした。MVPと首位打者(.471=8/17)は山崎、最優秀投手は4勝を挙げ防御率1.08の柳川、敢闘賞は志岐、特別賞は奈良学園大の鈴木。
さて次の週末は平塚での日本代表選考合宿。追加招集組も加わり熾烈な代表争いが今から楽しみですが、その中に選ばれた宮台と田口にはぜひ自分の力を出しきり、(私事ですみませんが)東北行きをキャンセルせざるを得なくなるような結果を出してほしいですね!