第95回都市対抗野球大会 決勝戦

仙台市代表・JR東日本東北と横浜市代表・三菱重工Eastによる、互いに初優勝を賭けた決勝戦。試合前にはパラオ共和国連邦への野球用具贈呈式と、古田敦也氏による始球式。残念ながら新旧トヨタユニの揃い踏みとはなりませんでしたが、クラシックな背番号23のユニを着て、浦林から見事な空振りを奪いました。
 

先発はJRが鈴木翔、三菱が大野。大野は初回2安打を許すも無失点で切り抜けると、その裏先頭の矢野がライトに先制ホームラン!さらに3回の第2打席でも連続ホームラン!!準決勝まで無安打だった主将が自らの30歳の誕生日についに目覚め、試合の主導権を握ります。援護を受けた大野はJR打線相手に上手くフライを上げさせ、橋本のライト線に落ちようかというライナーも江越海が滑り込みスーパーキャッチ!バックも盛り立て、4回まで無失点に抑えます。
しかし強打のJRは5回、先頭の金沢が三遊間を破ると、小鷹四球で1死1・2塁。ここで大野は降板、畠中がリリーフも、金沢がモーションを完璧に盗んで三盗に成功!これに動揺したか畠中は四球を与え、ワンポイントの役目を果たせず降板…。1死満塁の状況で長島が登板し、橋本を浅い右飛に打ち取り一息…と思いきや金沢が猛然とタッチアップ、タッチを掻い潜り生還!足を活かして1点差に詰め寄り、その間に各走者も進塁して2・3塁。一打逆転の状況になるも、ここは菅野を右飛に打ち取って長島の勝ち。リードを死守すると、その裏1死2塁で回ってきた矢野の第3打席はセンターへのタイムリー!!!再び点差を2点に広げ、5回を終了します。
後半に入り、長島はなおも続投して6・7回と三者凡退に抑えると、7回裏に三菱は対馬2ベース、矢野の4打席連続ヒットとなるレフト前で1死1・3塁のダメ押しのチャンス。ここでJRは工藤から津高に継投し、下山はレフトに犠飛性のフライを打ち上げるも、橋本の好返球で対馬はホームタッチアウト!2点差のまま8回に入り、三菱はついに本間が登板。橋本にヒットを許すも後続を断ち、9回も続投。先頭の大西をセンター前で出し、ホームランが出れば同点という場面も、長嶋を6-4-3に仕留め2アウト、そして最後は金沢を中飛に仕留めて試合終了!三菱重工Eastが悲願の初優勝で、神奈川では7チーム目となる優勝チームの仲間入りを果たしました。

試合後は佐伯監督・矢野主将・本間のインタビュー。クラブ化や統合の歴史を長崎・名古屋・広島だけでなく三原も含めて振り返った監督、準決勝まで助けてもらったチームに最高の恩返しをした主将、初戦の完封から魂のリリーフ3連投のエースと、三者三様に喜びを爆発させていました。
  

橋戸賞は本間、久慈賞TDKから補強の小島、小野賞三菱重工Eastチーム、首位打者は.533(=8/15)で西濃野崎、打撃賞は東芝から補強の下山がそれぞれ輝いた一方で、若獅子賞は該当者無し。昨年の豊作ぶりで選考のハードルが上がっていたのか、17年ぶりの寂しい結果となりました。
さて来年はついに日産自動車復活の年。三菱重工Eastから最高のプレゼントが贈られ、ユニフォームも発表されて準備は万端、来年の予選が今から楽しみですね!