東北応援パスの旅 2日目

朝起きるとそこは既に一面の雪景色でした。ゆっくりと準備をして、大鰐温泉で下車。大鰐の名前の通り、巨大なワニの歓迎を受けました。あろひろし先生、こんなところにいらっしゃったのですね。しかもこんなに大きくなって…。
  
駅名に「温泉」の名を冠するだけあって、目的は当然温泉。都合よく駅から200歩程度の近さにある日帰り温泉(鰐come)に直行して入湯。あけぼのにはシャワー設備が無いこともあり、尚更格別の湯です。十分に温まった後の朝食は、津軽そばと林檎100%ジュース。
 
お土産を買って再度駅に戻り、弘南鉄道大鰐線に乗車。車両はご存知東急のお下がりであり、内装もほぼ当時のまま。吊革にも「渋谷109」「東横のれん街」などのよく見慣れた文字列が残っていましたが、その中でクリスマスの装飾がされていたり、吊革が車両の中で1つだけハート型になっていたりといった工夫が見られました。
  
この大鰐線、石川のあたりで奥羽本線と交差しており、大鰐線の方が上を跨ぐ形になっています。まさにそこを通過しようとした時、奥羽本線から貨物列車がやって来るではありませんか。あまり本数の無い2路線の列車が交差するという貴重な瞬間でした。
 
大鰐を発車したときは私を含め3人しかいなかった乗客も少しずつ増え、そして列車は終点の中央弘前へ。中央と言いつつも弘前駅から1キロ強離れた位置にあるため、20分ほど歩いて弘前駅に移動、続いて弘南線に乗り込みます。列車の中で黒石つゆ焼きそばの店の目星をつけている間に黒石に到着。
   
B-1グランプリにも登場した黒石つゆ焼きそば。弘南線往復券と3店の食べ歩きがセットになった「食べレール」を使ってたっぷり賞味してきました。1つ1つはミニサイズだとはいえ、3杯すべてつゆまで飲み干すとかなりのボリュームです。ご馳走さまでした!
  
  
すっかり満足して駅に戻り、弘前に帰還。行きの車内では(パンフレットとにらめっこだったため)見ていなかった岩木山の壮大な佇まいに圧倒されました。

弘前到着後に40分ほど余裕があったため、今春 にも来たミタマで弐寺の足跡を付けることに。40分あれば大丈夫だろうと高をくくっていたのですが、まさかの大人気ゲー…。ようやく自分の番になったときは3曲もギリギリという状況下で、已む無く段位認定を選択→放置して即死の奥の手を使用。慌てて駅に戻ったところで、何と強風のために列車が遅れていました…。まあ人生そんなものですよね。余裕を持ったスケジュールのはずが結局慌てふためいてしまうのももはやお約束。
ともかく15分遅れでリゾートしらかみが到着。ここから五能線で4時間の長い旅の始まりです。横浜から眠ったままで行ける五所川原高校野球で名を上げたもくz…木造を過ぎ、それまでは平原続きだったのが鰺ヶ沢の辺りで視界が開け海が出現。日本海の荒波に、日頃のしがらみも洗い流されるというものです。
   
鰺ヶ沢から東能代まで延々と続く海景色が五能線の大きな見どころではあるものの、冬至に近いこの季節では早々に日が暮れてしまい、車内の電気を消して景色を見やすくするという嬉しい心遣いはあったものの、深浦に到着した辺りで既に辺りは真っ暗。今度は午前中か夏季の間にまた来ようと心に決めつつ、列車は秋田に到着。

家に帰れる最後のこまちへの接続に10分ほどしか余裕が無かったため、お土産も買わずにそそくさと乗り換え…るはずだったのですが、午後ティーをミルクにするかレモンにするかで迷って危うく乗り遅れそうになりました。あれ、9ヶ月ほど前 にもそんなことがあったような…。
その後は数百円ほどの特急料金をケチって大宮で下車し、京浜東北線に延々と揺られて最寄り駅へ。かくして旅は幕を閉じました。