第95回全国高校野球選手権神奈川大会 決勝戦

15年前に東神奈川と西神奈川を制した両校が、改めて真の神奈川一を決めるべく激突することとなった今日の一戦。先発は言うまでもないですが、平学が熊谷、横浜が伊藤の両エース。決勝戦ということで、ついに試合中のカラービジョンの封印も解かれました。

伊藤は初回平学を三凡に抑えると、その裏横浜は1死から松崎が四球、浅間がバスターで叩きつけた打球はファーストの頭を越え、2・3塁のチャンス…かと思いきや松崎が三本間で挟まれアウト。2死3塁となり、高濱二ゴロで無得点。すると直後の平学の攻撃は先頭の熊谷がセンター前、堀江がストレートの四球で無死1・2塁のチャンス。しかし伊達のバントが強く伊藤は躊躇わずに3塁に送球、1-5-3と渡ってダブルプレー!お互い無得点に終わり、0-0のまま試合は中盤に突入します。
均衡が破れたのは5回裏。1死から長谷川がライト前で出塁すると、続く伊藤はバスターから綺麗な流し打ち、ダイブしたレフトのグラブを掠めて抜けるタイムリー2ベース!準決勝の相模戦に続く自援護で、ついに横浜が先制します。さらに畳み掛けるように、根本が右中間を破るタイムリー2ベース、川口もライト前タイムリーで、貴重な3点が横浜に入りました。
集中打を浴びた以降は熊谷も立ち直って追加点を許さず、味方の反撃を待ちますが、6回は先頭の長谷川が四球も大谷が6-4-3。7回には堀江が11球粘るも一邪飛。8回には石井の内野安打と大谷のレフト前で2死1・2塁も蛭田遊ゴロと、伊藤の前に点が奪えません。
そして最終回の平学の攻撃。先頭の角井がレフト前、そして熊谷が痛烈な打球!も高濱の守備範囲内で遊直。暴投で角井進塁も代打松本が投ゴロで2死2塁、そして打席には伊達主将。いい当たりを放つもセンター真正面、浅間がしっかりと掴み試合終了!伊藤が3塁を踏ませず5安打完封、横浜が2年ぶり15回目の優勝を果たしました。

決勝での完封は2004横浜の涌井以来9年ぶり。涌井のときは12点もの大量援護がありましたが今回はワンチャンスを活かしての3点のみ、しかも自らが先制点を挙げたということで、尚更価値のある完封と言えるでしょう。一方の平学も熊谷が良く投げ、バックも蛭田の再三の好プレーなどで盛り立てましたが、たった1イニングの集中打に泣く結果となりました。伊達主将にとっても兄に追いつき超えるべく期するものがあったかと思いますが、あと一歩で叶わず。しかし見事な戦いぶりでした。
さて、横浜のスタメンは長谷川主将以外みな2年生ということで、神奈川では10年以上出ていない夏の連覇にも今から期待がかかります(注: これと同じ文言を 昨年 書いています)。しかしそれよりもまずは来月の甲子園、神奈川の代表として、2年生主体でもこれだけやれるというところを見せつけてほしいですね!