重いチーズを持ったまま行動するわけにもいかず、一旦宿に戻り置いてから3日連続のスタジアムへ。いよいよ決勝戦、日本の先発は柳に対し、オランダの先発はまさにラスボスと呼ぶに相応しいストゥイフベルゲン。トップチームを以てしても攻略できずに 歴史的勝利 を完成させた相手に対し、初回2死1・3塁、2回2死1・2塁とチャンスを作るも後が続かず、3・4・5回は三者凡退。一方の柳は毎回走者を出すも要所を締め、0-0のまま5回を終えます。
そして6回に入り、先頭の大西に対し2ボール1ストライクとなった場面で、ストゥイフベルゲンが突然の降板。急遽ファンドリエルがリリーフも、これに乗じて金子森川の連打、沓掛四球で2死満塁。絶好の先制機を迎えましたが、代わったデブロックの前に佐藤拓左飛で無得点。
その裏の柳はこの試合初めて3人で抑え、いよいよ終盤へ。そして7回裏、ウルバヌスにヒットを許すもドライヤーを遊直に打ち取り2死まで漕ぎ着け、続くファンデルミールも追い込んでからスローカーブで見逃し三振…のはずが球審の手は上がらず、ベンチに向かいかけた柳も落胆の色。この隙を見逃されず、直後の球をセンター前に弾き返されると、佐藤拓がまさかの後逸…。ウルバヌスに一気に還られ先制を許してしまいます。さらにデカスターを歩かせたところで小島に継投も、暴投でさらに失点。2点の先制を許してしまいます。
オランダからすれば待望の先制点が入ったところで、あと2イニング残っていましたがすかさずファンミルに継投。8回は先頭の石井センター前も金子左邪飛、そして森川は遊ゴロで打者のみアウト…と思いきや、2塁ベースも踏んでいたということかゲッツーの判定。スタンドから見てもベースとの距離は相当離れているように見え、たまらず溝口監督が抗議に飛び出したものの、判定は覆らず、敢え無くチェンジ。
その裏は加藤が無失点に抑え、9回の攻撃に望みを賭けるも、沓掛二ゴロ、佐藤拓左飛、小林エラー出塁も続く田中追い込まれ、最後は空振り三振で試合終了。オランダが完封リレーで3大会ぶりの優勝を全勝で飾りました。

試合終了後には突如出現した 謎のバンドマン による演奏がしばし行われた後、閉会セレモニーへ。まずは個人賞の表彰。最多本塁打は佐藤竜、最優秀防御率は加藤、首位打者は金子、そしてMVPも金子!優勝こそ逃したものの攻守にわたる活躍が評価されての選出で、日本勢による総ナメを達成。続いてチームの表彰。授与されたトロフィーは3位〜5位が同じ大きさ、2位が一回り大きく、1位はそれよりさらに大きいもので、最大のものとはいきませんでしたが、それでも厳しいコンディションの中で見事な戦いぶりを見せ、少し大きいものを手に入れることができました。
    


これにて祭りもすべて終了。宿に戻って最後の夜を屋上のバーで過ごし、次の日の航空便で日本に帰還。無事到着してまずは休息…とはいかず、そのまま出社、続いて都市対抗の決勝戦。ようやく帰宅して落ち着くことができたのは、日本に帰還して15時間が経ってからのことでした。