先日の慶應2回戦で先発、好投を見せた鈴木が何と第1戦の先発に抜擢されました。1年生が第1戦の先発というのは記憶に無く、ずっと資料を遡っていったのですが、恐らくは1980年の大小田隆以来でしょうか。他には安井(大久保)が背番号4を着けて久方ぶりのベンチ入り。1塁コーチとしての役割を果たしていました。明治の先発はもちろん野村。
大役を任された鈴木の立ち上がりでしたが、いきなり先頭の川嶋克に死球を与えると、上本に送られてから中村にタイムリーを打たれ、あっさりと先制を許してしまいます。しかし後続を断ちこの回は1失点止まり。前回の登板に続いての初回失点も、前回同様ここから立ち直っていきました。2・3回はランナーを出すもともに後続を併殺に仕留め無失点、5・6回はともに三者凡退と、尻上がりに調子を上げていきます。しかし一方の打線が野村の前に三振の山、時々出すランナーも走塁ミスで潰し、1点差のまま試合は終盤に突入します。
鈴木は6回1失点で降板、2番手には木村。しかし木村は四球・ヒットから送られ2・3塁とされると、川辺の当たりは前進守備の山越の頭上を越す2点タイムリー…。その後2死1・2塁となり、上本の打球は内野への高いフライ。打った瞬間に「仕留めた」感が球場を支配したかのように思われたのですが、しかし風にも煽られ内海・岩崎が交錯し落球……2者生還で点差は5点に。思いも寄らない形で足を引っ張られましたが、木村は落ち着いて後続を断ち、1回を4失点(ただし自責点は2)にて代打を出され降板となりました。
点差が広がったことで野村は降板、2番手は難波。ここで眠っていた打線がようやく目覚めました。舘ヒット、岩崎四球から田中送りゴロで1死2・3塁とすると、高山の打球はファーストの目前で跳ね方が変わる強襲タイムリー!開幕から25イニング目にして初めての得点です(ちなみに春は29イニング目)。そして8回、明治の3番手は望月。代打・宮田を三振に打ち取って降板、祝福を受けてベンチに下がりました。4番手は水野でしたが、堀口ヒット・鬼原2ベースで2・3塁とされ0/3で降板、5番手は柴田章。柴田は舘を三球三振に打ち取るも、岩崎・田中淳に連続四球、押し出しで1点を失い1/3で降板、6番手は関谷。2死満塁で打席には久岡、もし一発が出れば逆転と大盛り上がりでしたが、サードフライに倒れこの回1点止まり。先の落球があっただけに、川嶋は一段と慎重に捕球しようとしているかに見えました。
木村が降板した後、3番手は平泉。平泉は前回同様、球速は130に満たないものの丁寧なピッチングで、要所を締めて2回無失点。9回、2死2塁から中村のヒットで2塁走者が生還を自制したシーン、先の慶應戦で堀口の送球が認められた証であると言えるでしょう。
7・8回と連続得点で乗ってきた打線でしたが、しかし9回は関谷の前に三者凡退でゲームセット。

明大 - 東大 1回戦
M 100 000 400 5
T 000 000 110 2
M ○野村-難波-望月-水野-柴田章-関谷
T ●鈴木-木村-平泉

勝敗を決定付けたのはやはり7回の落球。直前に鬼原のファインプレーが飛び出し、内海・岩崎もそれまでは堅い守備で鈴木を盛り立てていただけに、(端から見ているよりはずっと難しい打球なのでしょうが)勿体無い痛恨のプレーでした。
そして平泉は前回に続き2回を無失点。デビュー時のような130超えはないものの、安定度は格段に増しました。球速なら同じサイドの木村に分がありそうですし、この方向で行くのが正解なのでしょう。接戦での終盤に頼れる存在になりそうです。
そして何より先発の鈴木。前回に続き今回は6回1失点と、しっかりと試合を作ってくれました。初めての第1戦先発であれだけ落ち着きのあるピッチングが出来るのですから、それこそ同じく1年生から第1戦の先発を任された大山雄司の10勝も決して不可能な目標ではないでしょう。まずはそう遠くないであろう初勝利に期待したいですね。

50安打への道

堀口(4年) 本日 2安打 → 通算 20安打
鬼原(4年) 本日 1安打 → 通算 32安打
舘(2年) 本日 1安打 → 通算 10安打
高山(3年) 本日 2安打 → 通算 5安打
内海(3年) 本日 1安打 → 通算 27安打

鬼原は今季チーム初の長打となる2ベース。フェンス直撃で、あと少し勢いがあれば自身2本目のHRも…という当たりでした。


最後に明治の校歌を。法政-立教戦は用事のため見られず、明日も午前中は用事がある関係で、立教の校歌は次週に持ち越しとなりそうです。