初めて東京ドームでの開催となった侍ジャパンU-18壮行試合。神奈川大会決勝、神奈川県交流戦、六大学オールスターと太陽や雨に苦しめ続けられてきた身にとってまさに天国のような環境です。初勝利を狙う高校代表は初回、先頭の寺地が大学代表先発下村の初球をレフト前に運び出塁。橋本が送って早速のチャンスも、ギアを上げた下村の前に丸田森田連続三振で無得点。一方高校代表先発の前田は2イニングで3三振を奪い無失点。今夏の甲子園に出場は叶わなかったものの、順調な調整を見せます。
前田の後を受けた森も3回、宗山を三振に仕留めるなど無失点に抑え、ここまでは互角の展開でしたが、回跨ぎの4回に上田希進藤の連打で1死1・3塁とされ、渡部の犠飛で大学代表が先制したところで降板。左打者が続くところで変則サウスポーの矢野がリリーフも、中島がレフト線際に落ちるタイムリー3ベース、熊田が初球をセンター前タイムリーと畳みかけられ、1アウトも奪えず安田に交代。大学代表が3点を先制します。安田は5回も続投も、宗山のヒットから上田希がライトスタンドに打った瞬間の2ラン!プロ顔負けの弾道で突き放します。
WBSC本番を見据えた継投の高校代表に対し、大学代表の継投は1イニング限定の全力投球。3回に登板の武内が150超を連発の最速153km/hを叩き出すと、5回に登板した細野は156km/hで小林を三振、157km/hで知花を三振、さらに緒方に対し158km/hを計測。観客の度肝を抜く継投の前に、バント重視で選んだ高校打線は内野を抜く単打が精いっぱい。高校代表も木村→東恩納の継投で大学打線の勢いを堰き止めますが、8回に登板した高橋に対し、宮下・佐々木・西川のタイムリーで3点を追加してダメ押し。9回は大学日本一投手の常廣による圧巻の3人斬りで、大学代表が投打ともに実力を遺憾なく発揮した試合になりました。